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ミステリの祭典

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三人目の幽霊
落語シリーズ

作家 大倉崇裕
出版日2001年05月
平均点6.00点
書評数6人

No.6 6点 よん
(2022/12/06 15:02登録)
落語雑誌の新米編集者の緑と編集長のコンビで落語界の事件を解決する。
幽霊は不思議な現象として語られる対象となっているので、これに合理的な解決を与えると場合によっては、幽霊と思ったら実は枯れ尾花、のような興ざめになりかねない。だが本作のように江戸の文化を引き継いでいる落語の中で語られると、少々アクロバティックな推理展開は不思議な現象と相俟ってうまく噺として収まってくれる。
探偵役の編集長に対し、緑は自らが積極的に推理することは少ないのだが、幽霊をはじめとする事件が「お噺」とすれば、緑を介して読者がお噺を聞くという形式になるのも納得できる。

No.5 4点 虫暮部
(2014/07/30 11:11登録)
「不機嫌なソムリエ」は変だね。すり替えが成功すればコトは露見しないのだからアリバイは必要無い。アリバイ工作のせいですり替え作業に時間制限が生じたのでは本末転倒である。

No.4 6点 kanamori
(2010/07/02 22:57登録)
落語界を舞台にした連作ミステリ。
落語専門誌の編集長と女性編集部員がホームズ&ワトソンの役割で5つの日常の謎に近い事件を扱っています。
主人公格の二人の個性が弱めですが、表題作の「三人目の幽霊」など結構面白く読めた。
落語界を背景にする必要がないのでは?という作品もあり、これはアイデアが先に浮かんで無理やりシリーズものにした感じでした。

No.3 7点 makomako
(2010/06/26 13:23登録)
落語がもとだなんてと思っていたが、なかなかに面白い。特に表題の三年目の幽霊が好み。ミステリーとしては小ぶりで事件も殺人などの殺伐したものは無く日常の謎のようなものが主体なのだが、十分に楽しめた。

No.2 7点 江守森江
(2009/05/23 18:49登録)
図書館で気になって手にした。
この作品で作者のファンになり追いかけている。
落語に興味がなくても楽しめた。
そして、落語にもハマった。
※作者のヒロイン造形について
作者が恋愛経験に乏しいからか?
それとも女性に興味が向かず怪獣にしか興味が無いのか?
間宮緑・福家警部補のどちらも女性としての魅力を掘り下げようとしていない。
私は、その辺も含めて作者のマニアックなファンではある。

No.1 6点 こもと
(2008/05/10 23:01登録)
 「日常の謎」、「落語」という二つのキーワードを使うと、頭の中の検索エンジンでは、北村薫氏の「円紫さんと私」シリーズが真っ先にHITするという方も多いのではなかろうか、と思う。
 もちろん、私もその一人ではあるのだけれど、ただ、あちらのシリーズを色で例えるとしたら、私は「白」だと思うんですね。 それは、物語の世界観が「清潔」過ぎるため、若干、絵空事めいた感が否めないからなんですけど。
 でも、こちらのシリーズの世界は、上記の作品よりも、醜い部分も描かれている分「現実的」かもしれない。 そういった意味で、イメージとしては「茶色」って感じかな。
 読みやすいし、私的には好きな系統ではあるんだけれど。 ただね、ワトソン役の緑さんの印象が薄いのが勿体ないと思う一方で、ホームズ役の牧編集長の容貌が「おにぎり顔」と書かれているのを見て、イメージが南伸坊氏の似顔絵で固まってしまったのには、参った(笑)

 収録作品で一番好きなのは、『患う時計』。
 「逆転の発想」って、「やられた!」の原点だな、とつくづく思う。

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