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ミステリの祭典

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暗黒童話

作家 乙一
出版日2001年09月
平均点7.09点
書評数11人

No.11 6点 メルカトル
(2014/03/31 22:18登録)
再読です。
帯に惹かれて読んでみたのが約十年前だろうか。あまりピンと来なかったが、今回読み直してみても似たようなものだった。無駄な描写が目立つので、どうしても冗長になりがちだし、テンポもあまりよくない。面白いのは面白いのだが、やや文章が読みづらいところや稚拙な表現があるため、手放しで喜んでもいられない感じである。
グロイとの評価が多いようだが、決してグロくはないと私は思う。この程度なら大したことはない、もっとエグイのがホラー小説にはいくらでもある。個人的にはメイン・ストーリーよりも、このグロイと評される挿話のほうが作者が生き生きしているというか、輝いている気がしてならない。
瞳がソファで腹筋を使って体を弾ませて遊んでいるシーンや、真一と幸恵が瞳の体を撫でて森へ去っていくシーンなどが印象深い。このように心に残っているシーンがいくつかあるということは、やはり良作なのだなと思う。

No.10 8点 スパイラルライフ
(2012/02/07 20:37登録)
かなり好きな作品。
眼の移植を受けた少女が、眼を通じて眼の提供者たる死んだ少年の記憶映像を見ることになる。事故死と聞いたが映像を見るかぎり、事件に巻き込まれたようだ。少女は真相を求めて少年の故郷にむかう。

構成や犯人の能力などファンタジーではあるが、ミステリとしてのギミックやプロットはしっかり描かれています。

グロいという評価もありますが、そうでもないですよ。漫画のベルセルク辺りをグロくて読めない!という方は控えたらいいと思います。

No.9 7点 深夜
(2008/04/15 18:42登録)
なかなか感想の書きにくい作品ですね。設定は滅茶苦茶だし、構成も疑問が残る。「アイのメモリー」を入れる必要はあったのだろうか?(面白かったけど)。グロ描写、情景描写が多くて、読みづらいのも気になった。

でも、乙一さんが天才と言われている所以をひしひしと感じさせられる凄い作品だったことは事実。センスが溢れてる。

No.8 6点
(2007/09/25 22:53登録)
話がグロさに負けていた気がします。

No.7 9点 KA
(2005/08/04 12:14登録)
とても面白かった。残酷な描写は淡々と書かれていた分、犯人の欠如しているものが伝わってきてよかったと思う。犯人の書いた童話も印象的。

No.6 10点 あかね
(2005/08/01 17:10登録)
主人公の悩んでいる姿が印象的

No.5 7点 はせ
(2005/05/03 23:54登録)
この作品の一番の見所は最後と童話「アイのメモリー」か……。間延びしちゃったのがもったいない。あと浮いているグロ描写。グロいのにキモくない、この不気味な味はどこから出てくるのだろう?一度乙一に問い詰めて見たいものだ。
夢の中にいて、最後のシーンでパッと目覚めた感じ。

No.4 9点 SD
(2004/10/16 11:10登録)
作者の根源を感じる作品。 現実から少し逸脱した世界観が素晴らしいです。

No.3 6点 ぶんぶん
(2004/02/07 21:22登録)
グロいですがあんな感じは嫌いではないので平気でしたが盛り上がりに欠けました。前半の童話部分とカラスの絵は好きかな。

No.2 3点 風車
(2003/10/23 19:22登録)
 この作品において氏は、何故ここまでグロさを出す事を追求したのだろうか。はっきり言って、このグロさは殆どストーリーと絡まないから要らない。読む人によっては、気持ち悪いだけだし、本を手放す原因にもなるだろう。
 氏はこの作品で初めて長編を書いたという。だから慣れていないのがひしひしと伝わった。「短編」の設定が引き伸ばされて長編になっただけだから、全体的に、氏の作品の大きな特徴であり、また持ち味でもある、読者の感情に訴える「強烈さ」がない。終始薄味。
 また、いつもは許せる不条理な設定も、今回に関しては疑問が残る。トリックも、長編を締めくくるモノとしては小技すぎる。
 思うに氏は、「夏と花火」や「天帝妖狐」の頃の、いわば天性の成せる、滲み出るような純粋な怖さを目指したが、下手に技巧に頼りすぎた結果、何とも中途半端な作品になってしまったのではないだろうか。もう少し何とか出来ないだろうかと思う作品だった。
 だが慣れてきたのだろうか、この後に書いた長編は、実に上手い「長編」になっている。しかしこの作品に関しては、誰かに薦められる程いいとは思わない。

No.1 7点 まひる
(2003/04/04 22:50登録)
とにかくグログロでした。乙一作品の中で一番グロイ!でも犯人は最後まで分からなくて意外な人物でした。そして面白かったといえば、面白かった。

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