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ミステリの祭典

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濱地健三郎の幽たる事件簿
心霊探偵・濱地健三郎シリーズ

作家 有栖川有栖
出版日2020年05月
平均点6.40点
書評数5人

No.5 6点 まさむね
(2023/08/15 20:29登録)
 シリーズ2作目。純然たるホラーあり、ホラーだけどコミカル・タッチもありの短編集です。個人的ベストは、弟の依頼で姉の失踪の謎を解く「姉は何処に」でしょうか。ミステリの味付けが最も濃く、ホラーとしても成り立たせています。
 江神二郎も火村英生も好きですが、濱地健三郎もイケています。助手の志摩ユリエの効果も大きいかもですが。

No.4 7点 makomako
(2023/02/20 21:43登録)
 有栖川氏のホラーもの(あんまり怖くないからオカルト的というべきでしょうか)は結構おもしろい。
 登場人物が抜群の能力を持っているのではないが、しばしば相当な超能力者らしい力も発揮する。本格推理ではないから理論的に完全に帰結するわけではないのですが、何となく納得してしまうのは作者の力量でしょうか。
 こういった作品も時々書いていってほしいものです。
 
 

No.3 6点 HORNET
(2023/01/21 19:42登録)
霊視能力がある男が探偵役を担う、特殊設定のシリーズ。とはいえ、推理の入る余地があるため、本格ミステリ好きの有栖川ファンも楽しめる。
 本短編集では、「姉は何処」「浴槽の花嫁」なんかがそんな感じで面白かった。「お家がだんだん遠くなる」はちょっと趣を異にしているけど、時間に追われる切迫感もあってよかった。
 ラストの「それは叫ぶ」は、完全なるホラー、心霊話。悪くはないんだけど、前半の方の短編の方が好みかな。

No.2 6点 パメル
(2022/03/29 08:42登録)
幽霊を視る能力があり、心霊現象を専門に扱う探偵・濱地健三郎とその助手・志摩ユリエが様々な怪異に対していく7編からなる連作短編集。
「ホームに佇む」出張の度に新幹線を利用するサラリーマンが、有楽町駅を通過する際に、赤い野球帽の少年の幽霊を毎回目撃する。理由はおかしみがあり、なるほどと思わせる。
「姉は何処に」郊外の実家に住んでいた姉が行方知れずになり、弟が実家に戻って捜索する中で、同じ場所・同じ時間に姉の幽霊が現れていることに気が付く。最後でゾッとさせられる。
「饒舌な依頼人」濱地探偵事務所に来た依頼人が饒舌におしゃべりする。怪談話なのだが、コミカルでオチが笑える。
「浴槽の花婿」資産家の男が浴室で死亡。事故か事件か。結末は恐ろしくも哀しくて憐れ。
「お家がだんだん遠くなる」毎夜寝る度に、幽体離脱してしまう女性が助けを求める。ミステリ要素はほとんどない。終わり方が苦々しい。
「ミステリー研究会の幽霊」高校のミステリー研究会の部室で起こっていた超常現象が、新しい部員を入れてからエスカレートしていく。ネタとしては学園もののホラーで良く出来ている。
「それは叫ぶ」夜道で得体の知れないモノに触れてから、発作的な自殺衝動に襲われる。ミステリ要素は皆無で完全に怪談。ただただ恐ろしい怪談が描かれている。
ミステリ要素よりも怪談に重きが置かれている話が多いので、謎解きを期待していると肩透かしを食らうでしょう。
濱地先生の役に立ちたいと、いつも思っている志摩ユリエ。助手をするなかで、何度も恐ろしい目に遭っていることを勝手に心配してしまう。今後どのように成長していくのか楽しみ。

No.1 7点 虫暮部
(2020/06/02 12:05登録)
 作中の台詞にあるように“幽霊の法則がはっきりしないね”。それは良し悪しであって、話のヴァリエーションの源になっていると同時に、まぁ説明はどうとでも付くものだと言うことでもある。最も推理小説っぽい「姉は何処」が結局一番印象的だった、との感想は、作品の限界なのか読者としての私の限界なのか。

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