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ミステリの祭典

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大聖堂の殺人 ~The Books~
堂シリーズ

作家 周木律
出版日2019年02月
平均点5.00点
書評数4人

No.4 6点 ぷちレコード
(2023/11/17 22:41登録)
「堂」シリーズ完結編となる第七作は、北海道沖の孤島を舞台にした密室と連続殺人のミステリ。容疑者はいるが、その人物はヘリポートが壊れて孤絶した島の密室状況の巨大な大聖堂で犯行に及ぶことは不可能だった。
いかにも「堂」シリーズらしい大きな謎だが、本書の探偵役が挑む謎は、これだけではない。数十年前に同じ島で発生した連続殺人事件、いわゆるシリーズを通して読者に提示され続けた謎にも挑む。豪腕さと繊細さを堪能できる。

No.3 6点 虫暮部
(2019/05/01 12:51登録)
 何故この人達は殺される危険性を承知の上で従容と成り行きに従うのか? の答として、登場人物(百合子も含む)の“狂信”がそれなりに感じられて良かった。
 しかし、ネタバレするが、トリックは不充分だ。温度が上下すれば水も影響を受けるわけで、大量の水蒸気が発生し体積の膨張により建物が壊れる? 注水口が凍りつく? といった問題が生じる筈だがそれについて言及されていない。

No.2 2点 はっすー
(2019/02/25 01:47登録)
ついに周木律氏の堂シリーズの最終巻が出ました
一応シリーズは全部読んだのですが面白いと思えたのは『伽藍堂の殺人』だけでした
比較的『伽藍堂の殺人』までの作品は良かったのですが『伽藍堂の殺人』以降の作品はどれもがっかりなレベルになっておりそんな中の最終巻でしたので期待はしていませんでした
いわゆる天才が殺人を犯すという西尾維新や森博嗣がやっていたパターンなのですがその天才の描き方が下手くそで寒い…天才ではなくただの痛々しいおじいちゃんと主人公たちにしか見えませんでした…
ミステリとしてトリック自体は大技なのですが面白くなく犯人が最初から分かっているハウダニット一本の作品としてはこの長さ(600ページ)は長すぎ…解説も内輪の人間がひたすらシリーズを褒めまくるというもの…もう何もかもががっかりな最終巻でした

No.1 6点 makomako
(2019/02/19 07:42登録)
 堂シリーズもいよいよ最終です。
 もともとシリーズ化する予定ではなかったようなので、シリーズ全体としてみると数々の矛盾点がありますが、それは良しとしましょう。
 眼球堂でスケールの大きな本格推理として始まったのが、次第に幻想小説のようになり、教会堂では相当いけなくなったのですが、その後何とか多少持ち直し今回の最終となったように感じています。
 最初の方はあまり面白くない話をグタグタと述べながら進みます。最終章なので全体のまとまりを付けねばならないのでまあやむを得ないのでしょう。
 今回はとてつもないスケールのトリックが出てきます。こんなことしなくてもこの殺人は可能のように思いますが、とにかくとんでもないです。 
 そのため現実には絶対無理(まあ今までのお話でもたいがい無理ですが)と感じられ、現実感が乏しいのです。
 最後は完全に幻想小説となってしまいました。
 長い小説を書いてくれた感謝の意味を込めてこれでも評価は多少甘めです。


ちょっとネタバレ

最期のカタストルフィーはこの島のトリックを使えば簡単に逃げ出せそうですが。
大体---って浮くのかねえ。

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