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ミステリの祭典

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竹馬男の犯罪

作家 井上雅彦
出版日1993年08月
平均点6.20点
書評数5人

No.5 5点 ボナンザ
(2014/04/24 17:12登録)
作者曰く唯一の本格ものらしい。
全体的に乱歩のサーカス趣味などを交えて怪しい雰囲気を醸し出す良作といえよう。

No.4 5点 touko
(2009/08/27 22:33登録)
江戸川乱歩とかが好きな人にはお勧め。
ですが、レトロな少年向け怪奇小説調の設定と暴走族等のエピソードがミスマッチで、世界に入っていけず、つくりもの感が鼻について、個人的にはイマイチでした。

No.3 6点 江守森江
(2009/05/22 16:47登録)
作品世界にのめり込んで読める人なら楽しめる。
解決編にはちょっと無理がある気がする。

No.2 7点 シーマスター
(2008/09/24 22:30登録)
「隠れた名作」の一つに列するに既読者の異論少なかろう秀にして異色作。

何とも捉えどころのない幻想的な雰囲気だけでも浸り味わうに値するが、ミステリ系小説としての完成度の高さも百の凡作及ばざるところ著しい。

その非現実性から本格の括りに入れるのは難があると思われるが、個人的には『魍魎のハコ』なんぞより濃厚さを感じたし、本作の「四次元トリック」は正に比類なしと形容するに相応しい。(似た感じの話がないこともないけど凄い)
惜しむらくはフーダニットにおけるカタルシスの乏しさと少々長さを感じさせるストーリーフロー。

ブラッドベリ辺りが好きな人にお薦めの一作。もちろん京極ファンにも。

No.1 8点 ウィン
(2008/01/14 11:57登録)
この作者は「異形コレクション」の編者としての印象しかなかったのでミステリを書いていたとは驚きである。
嘗てはサーカスで超人的な芸を誇った者たちが、集う養老院で起こる事件。作品全体に何とも幻想的な雰囲気が漂う。所謂幻想ミステリというものではないかと思う。
巻末の解説にも「日本ミステリ界に唯一無二の存在」といったようなことが書かれているが、まさにその通り。
こんなミステリは今までに読んだことがなかった。非常に新鮮な気持ちで読める。

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