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北浦透さん
平均点: 8.07点 書評数: 67件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.5 8点 イナイ×イナイ- 森博嗣 2007/12/25 20:33
『すべてがFになる』を書いて以来、自身の作品を深める方向で執筆を続けた森博嗣さん。
「犀川・萌絵シリーズ」では、本格の完成度にこだわり。
「Vシリーズ」では、キャラクターの面白さと、スパイスの効いたミステリーにこだわり。
「四季四部作」では、真賀田四季という天才を書き・・・。
「Qシリーズ」では、思想を一段深めて、ミステリーの概念を完全に破壊するような手法だった。

その間、僕はついてきていたわけではありません。むしろもうついていけないと思いました。ファンの人にはたまらないと思いますけれど。
だけど、本シリーズは、原点に戻りました。
『すべてがFになる』ほどのインパクトはなくとも、私のファンである作風に戻ってきました。

No.4 10点 すべてがFになる- 森博嗣 2005/04/30 23:42
森博嗣を語る上では絶対外せない傑作。
一番最初に読んだ作品だが、一気に引きこんでくれた。
『十角館の殺人』のように、現代の古典として読まれてほしいと思う。

No.3 9点 冷たい密室と博士たち- 森博嗣 2005/03/10 17:58
高得点をつけたい。
それは、ある意味、この作品が森博嗣の唯一の正統派本格だからだ。つまり、格式美にこだわったミステリという意味で価値がある。
シャープな文体、論理。派手なトリックはないが、犯人に挑む犀川の姿から見られるように、推理小説というよりは探偵小説に近い味わいがある。それでいて、高品質。こういう「普通の」作品を書かせると、やはり作家の実力の違いがはっきりする。

No.2 10点 笑わない数学者- 森博嗣 2004/09/11 16:15
森ミステリィのベストスリーに入る傑作(ちなみに残りは『封印再度』と『すべてがFになる』)。オリオン像消失のトリックは、多いに評価する。謎自体も魅力的だが、それに応えるだけの説得力のある解決がすばらしい。わかりやすい(とは僕は思わないが)トリックで読者にいかに衝撃を与えられるかが一流の推理作家のうまさだろう。
同じ天才でも、天王寺博士と四季との違いも面白かった。
ラストは、犀川と萌絵の会話も含めて何も言うことはないほど鮮やかに決めてくれた。脱帽。

No.1 10点 封印再度- 森博嗣 2004/08/29 13:11
森博嗣の最高傑作!
鍵と壺のトリックを始め、謎の数々が物語をスリリングに展開させ、そしてきわめてシンプルに解決される美しさとその衝撃。作者の世界だけで「解決している」ような解決編が目立つなかで、モノの違いを感じさせる。
そして、徹底的なプロ精神。このシリーズの重要な柱であり、読者の期待する「犀川と萌絵の恋愛」に正面から向き合う姿勢。これぞ、プロの手によるものだろう。
十二分に堪能した。

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北浦透さん
ひとこと
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採点傾向
平均点: 8.07点   採点数: 67件
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