皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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ぷちレコードさん |
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平均点: 6.32点 | 書評数: 242件 |
No.3 | 8点 | 兇人邸の殺人- 今村昌弘 | 2023/03/30 22:19 |
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デビュー作同様、本作でも閉鎖環境への考察が新鮮で、なおかつ行き届いている。営業中のテーマパークの一角にありつつも、そこだけは来園者の立ち入りが禁じられた兇人邸の特殊性が登場人物たちに強烈な焦燥感をもたらすし、読者にはサスペンスを与える。また、それが登場人物の思考の筋道にも影響を与え、事件の構造にも関わってくる造りも見事。
さらに密閉環境における事件解明のためのロジックが丁寧に作られている点にも好感を抱く。最終的に意外性に富んだ真相が明らかにされると同時に、犯人の悲哀も明らかになって胸を打つ。 |
No.2 | 9点 | 魔眼の匣の殺人- 今村昌弘 | 2021/12/07 23:07 |
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「あと2日で4人が死ぬ」という予言が横たわる中で、人は何を考え、どう行動するのか。舞台設定こそ前作の「屍人荘の殺人」より地味かもしれないが、超自然的な現象とロジカルな謎解きを組み合わせる手並みの鮮やかさは前作以上といっていいでしょう。
「クローズドサークル」や「人が死ぬごとに減っていく人形」といった定番過ぎる題材とも真正面から向き合っている。ミステリの名探偵はなぜ、警察を待たずに関係者を集めて犯人を名指しするのか。クライマックスでは、パロディとして扱われることの多いこんな疑問に対しても、本作ならではの回答をぶつけている。 |
No.1 | 9点 | 屍人荘の殺人- 今村昌弘 | 2020/03/19 20:07 |
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人里離れた山奥の山荘に集まった学生たち。やがて彼らは閉じ込められて、事件は起こる。ミステリ読みに慣れた方にとっては飽きるほど使い古された展開。
しかし、この作品はありきたりを大胆に裏切る。そのあまりにも斬新すぎるアイデアには驚かずにはいられない。突飛な舞台設定ではあるが、特筆すべきは謎解きの論理性の高さ。それをしっかり踏まえているからこそ、型破りな設定が際立つ。 読む人を選ぶ部分は確かにあるが、なるべく多くの人に読んでいただきたい。 |