皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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◇・・さん |
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| 平均点: 6.05点 | 書評数: 212件 |
| No.2 | 4点 | 血ぬられた報酬- ニコラス・ブレイク | 2025/07/30 19:26 |
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| 犯罪計画そのものに緻密性を欠く上に、犯罪者の一人が超人的な底の浅い人物のため、心理描写が退屈になる個所が多いのが残念。 | |||
| No.1 | 8点 | 殺しにいたるメモ- ニコラス・ブレイク | 2025/03/04 20:31 |
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| 連合軍の勝利に沸く一方で、奇妙な雰囲気が漂い始めた戦意昂揚省の広報宣伝局を舞台に、やり手の局長ジミー・レイクの愛人だったアシスタントのニタ・プリンスが衆人環境のパーティの席上で毒殺された事件を巡って、自らも犯行現場に居合わせたナイジェルが独自の捜査を展開する。事件は男女の複雑な四角関係に起因するものなのか。密室状態の犯行現場から消えた毒入りカプセルの行方は。そして、省内の同僚たちが示す不審な働きと毒殺事件の繋がりは。
容疑者たちの何気ない言動を細かく分析して、犯行の全容を少しずつ導き出していくナイジェルの推理は切れ味が鋭く、名脇役ブランド警視との気心の知れたディスカッションは、これぞ探偵小説の醍醐味という知的な興趣にあふれている。盲点を突いた毒殺トリックも、決して派手なものではないが、伏線の張り方やディテールの細かいところが良く考え抜かれていて感心させられた。 |
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