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ことはさん
平均点: 6.34点 書評数: 222件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.5 6点 むかし僕が死んだ家- 東野圭吾 2021/05/16 14:24
プロットはいい。事実がみえてくる展開も軽快で(少し軽快すぎるかも)一気読みだ。
ただ、読んでいて、話が分散して感じられた。「その家の過去を推理する話」「女性の過去を探す話」「語り手の抱えている問題」のそれぞれが、うまく関連していない。展開としても「女性の過去を探す話」が、「その家の過去を推理する話」にかわり、最後に急に「女性の過去を探す話」に戻るという感じで、どこかアンバランス。ラストの落とし所も、少し無理が感じられる。
また、(上記展開のためもあると思うが)人物描写がよくない(悪くないけと、迫真性が足りない)ので、登場人物に共感できなかった。(共感が小説に必須とは思わないが)この話は登場人物に共感させてこそ、最後がいきるプロットだと思う。
ある程度面白いのだけど、「もう少しで、そうとう面白くなったのに」と悔やまれる作と感じた。

No.4 7点 白馬山荘殺人事件- 東野圭吾 2021/04/03 23:59
東野圭吾作品で一番愛着のある作品。
初期作品だからだろうけど、東野圭吾では珍しく作者の思いを感じる作品。
出版された当時に読んで、期待して何作か読んだけど、以降の作品は(少し冷めた)”職人”になってしまって、継続してよむことはしなくなってしまった。
冒頭の人物の属性に関することに触れている書評がいくつかありますが、出版が綾辻以前であることを考えると、こなれていないことより、先進性を評価すべきだと思いますね。綾辻以前の出版当時に読んで、面白い趣向だなとワクワクしました。

No.3 7点 秘密- 東野圭吾 2021/04/03 23:46
これは東野圭吾作品では、人物描写が濃厚。ラストは個人的にはぴんとこなかったけど、いいなぁと思うシーンがいくつもある。
でもミステリではないよなぁ。

No.2 8点 ある閉ざされた雪の山荘で- 東野圭吾 2021/04/03 23:40
(10作くらいしか読んでないですが)東野圭吾の中で一番好き。
やはり、語りの仕掛けが好き。これは好みだなぁ。この仕掛であの部分やあの部分がアンフェアにならないという、この反転がいいよねぇ。

No.1 6点 悪意- 東野圭吾 2021/04/03 23:34
このサイトで評価が高い東野作品の中で、未読なので読んでみた。プロット展開は二転三転して最後まで面白く読めたし、文章もするする読みやすい。
東野圭吾の特徴がよくでていると思う。
でも、悪い点でも、東野圭吾の特徴がよくでているかなと思う。(10作くらいしか読んでないですが)
たとえば、「文章表現として”いいなぁ”と思う点はない」「(好みかもしれないが)キャラクター描写はいまひとつ(イメージがわかない)」「登場人物の心理が迫ってこない(迫真性がない、よくわからない)」など。
東野圭吾は私の感覚では技術力のある”職人”なのだが、作品に対する思い入れがほとんど感じられない。カーなどは失敗作でも「これがやりたかったんだな」と思わせる部分があるのだが、東野圭吾はそういうものが感じられないため、熱心に応援しようという気にならないんだよな。でも(”職人”だけあって)駄作もないんだけど。

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ことはさん
ひとこと
ホームズ生まれの、クイーン育ち。
短編はホームズ、長編は初期クイーンが、私のスタンダードです。
好きな作家
クイーン、島田荘司、法月綸太郎
採点傾向
平均点: 6.34点   採点数: 222件
採点の多い作家(TOP10)
エラリイ・クイーン(23)
レジナルド・ヒル(19)
アンドリュウ・ガーヴ(14)
近藤史恵(11)
アガサ・クリスティー(9)
笠井潔(8)
クリスチアナ・ブランド(6)
P・D・ジェイムズ(6)
アンソロジー(国内編集者)(5)
ディック・フランシス(5)