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ことはさん
平均点: 6.34点 書評数: 222件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.8 5点 群衆の悪魔- 笠井潔 2019/11/17 13:38
当時のパリを描くことが主で、ミステリはほぼ付け足しの感じがした。
かなり昔の記憶なので、いま読んでどう思うかは疑問だけど、再読するのは気合がいるなぁ。
それにしても、今まで投稿無しとは!?

No.7 5点 熾天使の夏- 笠井潔 2019/11/17 13:35
うん、ミステリではない。
矢吹駆ファンのための、キャラクター出自小説。
それも笠井潔なので、思想的出自。
ま、プロット的なものがなにもないのに読ませるのは流石。

No.6 7点 吸血鬼と精神分析- 笠井潔 2019/11/17 13:27
精神分析の薀蓄は楽しめた。
ニコライ・イリイチの登場など、シリーズの大きな流れとしても面白い。
ナディアの精神状態についても楽しめる。
でもミステリ部分はどうかなぁ。だんだんミステリの楽しみが減じている気がする。
以降の作品も、連載後、単行本化していないけど、いつになるのやら。読みたいんだけどなぁ。
それにしても、投稿が1件しかないって!? 

No.5 7点 オイディプス症候群- 笠井潔 2019/11/17 13:20
哲学者の密室を期待すると、思想部分とミステリ部分が乖離している気がする。
でもこの作品から、ナディアの心情にフォーカスしてきて、小説的な面白さを出そうとしているように思う。
シリーズでは、この時点では一番下と思う。6点と迷った7点。
雑誌連載時は、駆が島にわたっていないとのことで、いつか「初版版」なんてでないかなぁ。雑誌連載時のほうが面白いって意見もあるみたいだしね。

No.4 9点 哲学者の密室- 笠井潔 2019/11/17 13:16
思想対決とミステリ論ががっちり有機的に結びついていて、シリーズ最高傑作でしょう。「竜の密室」「ジークフリートの密室」なんて比喩でミステリ論を展開しつつ、それが作品内の事件にリンクしていくさまは、見事な構築性を感じさせる。
個々の事件のトリックがいまひとつなのが残念だけど、この作品のみの突出した個性を評価します。

No.3 7点 薔薇の女- 笠井潔 2019/11/17 13:07
ミステリ的には、矢吹シリーズ、初期3作では最も面白かった。ただ、思想対決という独特のカラーが薄れて、普通のミステリに近づいていると思う。作者もそれがわかっていて、シリーズが一旦中断したのだと思う。
そういえば、この作品を読んだのは「天使・黙示・薔薇」という合本で、京都旅行で目にして買ったのだっけ。旅行は今で言う聖地巡礼で、その作品は「占星術殺人事件」だった。アゾート殺人に似た本書を、そんな流れで買ったのも、奇妙な縁ですなぁ。

No.2 7点 サマー・アポカリプス- 笠井潔 2019/11/17 13:02
思想対決については、1作目より有機的に絡んでいて、なかなか読ませる。ミステリ部分は、犯行方法が迂遠にすぎる気がするが、許容範囲かな。安定感があるので、矢吹シリーズでは代表作になるのもわかる。

No.1 7点 バイバイ、エンジェル- 笠井潔 2019/11/17 12:58
「推理方法は現象学的還元」というガジェットが、まず魅力的。
翻訳調のかたい文章も作風にあっていて、ヴァン・ダインが好きだった自分としては好感。
ただ、思想対決は、1作目だけあって、まだミステリ部分とだいぶ乖離している気がする。それでも異様な熱量がある作品で、面白い。

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ことはさん
ひとこと
ホームズ生まれの、クイーン育ち。
短編はホームズ、長編は初期クイーンが、私のスタンダードです。
好きな作家
クイーン、島田荘司、法月綸太郎
採点傾向
平均点: 6.34点   採点数: 222件
採点の多い作家(TOP10)
エラリイ・クイーン(23)
レジナルド・ヒル(19)
アンドリュウ・ガーヴ(14)
近藤史恵(11)
アガサ・クリスティー(9)
笠井潔(8)
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