皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
蟷螂の斧さん |
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平均点: 6.09点 | 書評数: 1631件 |
No.111 | 4点 | 片眼の猿- 道尾秀介 | 2012/01/10 21:29 |
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作者の作品は「向日葵の咲かない夏」に続き2冊目となりますが、肌が合いませんでした。作者談にある「自分が描きたいのは、”人間”であって、ミステリという形式はそのために選び取られているに過ぎない」とのとおり、ミステリーとしては?マークがつきます。だからと言って”人間”が描かれているのかについても?でした。 |
No.110 | 4点 | 幸福な朝食- 乃南アサ | 2012/01/10 21:28 |
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第一回日本推理サスペンス大賞の優秀作となったデビュー作。1996「凍える牙」で直木賞を受賞した時のコメント~「自分では、ミステリーを書いているという意識はない。私は『人間』を書いていきたい」~とのとおり、本作もミステリー度は低く、独身女性の孤独、狂気を描いたものでした。ミステリー度よりこの評価となりました。 |
No.109 | 4点 | 鍵- 乃南アサ | 2012/01/10 21:27 |
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偏見かもしれませんが、「人間を描きたい」と言っている作者の作品は、ミステリーとしても小説としてもあまり面白くありません。他の何人かの作者も同様な感じで、心をうたれる作品には、まだ出会っていません。本作は兄妹愛を描こうとしているのですが・・・ |
No.108 | 7点 | 殉教カテリナ車輪- 飛鳥部勝則 | 2012/01/08 13:32 |
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絵画の謎と、二重密室殺人が組み合わさって、面白く読めました。プロローグ「私は豪徳二を殺した。理由はない。私は佐野美香を殺してしまった。理由はない。」は謎めいて気に入っています。画家の「手記」の仕掛け、伏線も面白いと思いました。 |
No.107 | 5点 | 重力ピエロ- 伊坂幸太郎 | 2012/01/08 13:29 |
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ミステリー度は低く、家族物語として読んだ方がよいと思いました。それは、事件の真相を知ったと思われる、血の繋がりのない父親が、息子に「おまえは俺に似て、嘘が下手だ」というあたりに集約出来そうです。 |
No.106 | 3点 | ラッシュライフ- 伊坂幸太郎 | 2012/01/08 13:29 |
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ミステリー度はほとんどなく、結局何の小説なのだろう?作者の意図(ラッシュライフ=豊潤な人生)がよく解りませんでした。 |
No.105 | 8点 | 影の車- 松本清張 | 2012/01/06 16:14 |
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邦画ミステリー(マイベスト2位)の「影の車」<1970加藤剛氏、岩下志麻さん主演>は、本作品の中の「潜在光景」(1961)が映画化されたものです。子供(6歳)の悪意が見事に描かれています。短編なので重厚さの点で若干物足りなさはあります。本作の前に発表された「天城越え(1959)<「黒い画集」に収録>も名作ですが、主人公の少年は16歳でしたので、私的には本作の方が強烈な印象があり、好みです。 |
No.104 | 5点 | 殺人方程式- 綾辻行人 | 2012/01/05 08:53 |
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解説にあるとおり、同年発表の「誰彼」(法月綸太郎氏)との比較が面白いと思います。題材が「新興宗教」「教祖の殺害」「首なし死体」「エレベータ」「双子」など共通事項が多いことです。本作の物理トリックは、それほどの驚きはありませんでしたし、犯人の意外性も同様でした。 |
No.103 | 5点 | 奪取- 真保裕一 | 2012/01/05 08:51 |
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自分のミステリー概念の範疇外の作品として、面白く、印象に残っているものに「白昼の死角」や「大誘拐」があります。本作も同様の位置づけとなり、このサイトでの評価は5となりました。ラストは「スパイ大作戦」を彷彿させるシーンもあり楽しめました。
(追伸~この当時は、謎がないものはミステリーとは思っていなかった。本サイトでジャンル別が導入され、少しは考えが変わってきましたが・・・。) |
No.102 | 6点 | シャーロック・ホームズの事件簿- アーサー・コナン・ドイル | 2012/01/04 16:16 |
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(ネタばれ)収録中の「ソア橋事件」(1922)が後の名作「そして誰もいなくなった」(1939)「本陣殺人事件」(1946)に応用されている点でオリジナリティが高く、敬意を表したいと思います。短編なのであっさりしていて残念ですが、トリックの発想(機械的なものでなく真相)はマイベスト1です。
(2015.5.17編集)トリックの元ネタや先駆的作品を調べていたところ、ヨーロッパにおける”犯罪学”の創始者ハンス・グロスによる「予審判事便覧」より、実際にあった事件を参照している旨判明。よってオリジナリティについては取り消しし、再評価しました。(9点→6点に変更) |
No.101 | 4点 | 探偵映画- 我孫子武丸 | 2012/01/04 16:14 |
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作中のスタッフは監督に騙されたわけですが、読者はいったいどうなんだろう?よく解りません。 |
No.100 | 8点 | 本陣殺人事件- 横溝正史 | 2011/12/30 23:43 |
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100冊目の書評は邦画ミステリーで印象に残っているうちの一つである本作<(1975)田村高広さん主演>としました。密室ではなく、メイントリックの発想がよいと思っていたのですが、「○○橋事件」を参考としているとのことで、少し残念な気持ちがあります。
2019.11追加 著者の上位5作品を読み終えマイランキングをしてみました。本書がNO.1なのですが、採点は8点となっています。この当時、オリジナリティにかなりこだわっており、当評価となったものです。つまり、どこかで「○○橋事件」を参考にしているということを読んでマイナスしたものです。現在であれば、この程度のことは問題にならないのですが・・・。ということで実質は9点。 |
No.99 | 6点 | 生首に聞いてみろ- 法月綸太郎 | 2011/12/30 23:41 |
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洗練されたストーリーであると思いますが、ヒロインの扱いに物足りなさがあると感じました。 |
No.98 | 7点 | 慟哭- 貫井徳郎 | 2011/12/30 23:40 |
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騙されたいと思いながら読むので、途中でオヤッと感じても流します。従ってラストは驚きがありました。題名もラスト一行に込められており秀作だと思います。 |
No.97 | 6点 | 弥勒の掌- 我孫子武丸 | 2011/12/30 23:39 |
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ベテランの刑事(強者)と高校教師(弱者)の対比は面白い。関係ないと思われる二人がやがて一つに結びついてゆく。ラストは悪徳刑事らしさがでていて好みです。 |
No.96 | 9点 | 炎に絵を- 陳舜臣 | 2011/12/30 11:48 |
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地味な小説と感じましたが、大胆なトリックが使われています。二重三重のどんでん返しもあり傑作だと思います。題名の意味は最後の最後に判明します。著者の作品は数十年前5,6冊読んでいましたが、本作品は未読でした。本サイトに感謝します。 |
No.95 | 3点 | びっくり館の殺人- 綾辻行人 | 2011/12/30 11:45 |
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子供向けだから致し方ない評価となります。 |
No.94 | 5点 | 誰彼- 法月綸太郎 | 2011/12/29 20:30 |
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法月綸太郎の推理がことごとく外れ、もどかしい気持ちになります。ただ推理の一部は当たっていたりするので混乱しました。本作は最初から双子の兄弟がいることが解っているので、安心して読むことができました。最後に実は双子がいたとか、似ている人がいたというオチがあるとがっかりするものです。密室エレベーターは乱歩氏からの引用である旨、先人に敬意を。 |
No.93 | 4点 | ボトルネック- 米澤穂信 | 2011/12/29 20:28 |
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ミステリーというより青春小説として読んだ方がよいのかも。といっても青春のほろ苦さもあまり感じられなかった。「インシテミル」を先に読んでいるので、作風がまったく別物で少し肩透かしの感じがしました。 |
No.92 | 4点 | 向日葵の咲かない夏- 道尾秀介 | 2011/12/27 15:29 |
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不思議な世界で、風変りなミステリーというのが印象です。動機、被害者の訴え、探偵役の行動など何故???が多く、よく理解できませんでした。 |