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kanamoriさん
平均点: 5.89点 書評数: 2426件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.5 8点 サム・ホーソーンの事件簿Ⅰ- エドワード・D・ホック 2010/05/22 16:48
隠退したホーソーン医師が、過去に携わった事件を訪問客を相手に回想する形態をとっていて、シリーズほとんどが不可能犯罪を扱っている非常にパズラー志向の高い短編集です。
第1話の「有蓋橋の謎」はあちこちのアンソロジーに収録されていて、最初に読んだ当シリーズの短編なので思い入れが強い作品です。ほかでは、「十六号独房の謎」がフットレルの名作に挑戦した脱出トリックもの、「古い樫の木の謎」は空中スタントマン飛行士の不可能殺人で印象に残りました。
ボーナス・トラックの非シリーズもの「長い墜落」も秀作です。

No.4 5点 コンピューター検察局- エドワード・D・ホック 2010/05/21 21:53
21世紀半ばのカナダ・アメリカ合衆国を舞台にしたSFミステリ長編で、3作あるシリーズの第1弾。
物体高速移転装置の発明者殺しをめぐる端正な本格編で、コンピュータ信仰がはびこる世界ゆえに、装置のある秘密が巧妙なミスディレクションになってますが、物語そのものはあまり面白くありませんでした。

No.3 6点 こちら殺人課!- エドワード・D・ホック 2010/05/21 21:39
レオポルド警部もの8編を収めたミステリ短編集。
観覧車からの人間消失トリック「ヴェルマが消えた」と、絞殺死体が車を運転するという「不可能犯罪」は、ともに謎の不可解性が魅力的な作品。
「港の死」はクリスティ某作のヴァリエーションですが、シリーズものの特性を生かしたプロットが秀逸で編中の私的ベスト。
当シリーズは時系列があるため、出来ればホーソーン医師シリーズ同様に、第1作から順に出してもらいたいものです。

No.2 7点 密室への招待- エドワード・D・ホック 2010/05/21 20:51
自身の作品の中から不可能犯罪ものを集めた短編集で、「ホックと13人の仲間たち」ほどではありませんが、いくつかの探偵キャラが出てくるので楽しめました。
「レオポルド警部の密室」は、密室トリックの他に仕掛けがあり、無難にまとめた佳作。
「壁を通り抜けたスパイ」はジェフリー・ランドもの。厳重監視下の書類盗難のトリックがよく考えられている。
「魔法の弾丸」は秘密諜報員ハリー・ボンダーもの。移動中の車内の射殺を扱っていて不可能性が高いのが魅力的。
ほかに、オカルト探偵もの、インターポールものなどが収録されています。

No.1 4点 エアロビクス殺人事件- エドワード・D・ホック 2010/04/13 20:14
読者への挑戦付き犯人当てミステリ。
犯人を特定するためのいくつかのピースをばらまいて、消去法で犯人を当てるタイプのパズラーですが、あまりスマートな論証ではないですね。
共著のR・T・エドワーズはエドワード・D・ホックの別名義で、プロットの考案担当のようです。しかし、解説(訳者あとがき)には覆面作家というだけで、正体は明かされていません。

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kanamoriさん
ひとこと
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平均点: 5.89点   採点数: 2426件
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