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皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

文生さん
平均点: 5.85点 書評数: 456件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.10 7点 架空犯- 東野圭吾 2024/11/09 11:28
『白鳥とコウモリ』の五代刑事再登場の続編的作品です。都議会議員の夫と元女優の妻が殺され、とんでもない人物が捜査線上に浮上する展開が面白い。一部上層部がパニック状態になり、捜査本部のトップに対してもその事実が秘匿されるくだりなどは警察小説として実によくできています。被害者の過去を調べていくにつれて意外な人間関係が明らかになっていく後半の展開も秀逸で、先が気になる語り口はさすが東野圭吾です。個人的には『白鳥とコウモリ』より好きな作品。
以下ネタバレ










ネタバレ
ただ、追いつめられても妙に余裕のある態度から最初に浮上した容疑者は真犯人ではなく、誰かをかばっているのだろうということが比較的簡単に予想出来てしまう点がミステリーとしては少々残念。

No.9 5点 ブラック・ショーマンと覚醒する女たち- 東野圭吾 2024/01/25 17:30
『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』に続くシリーズ第2弾。
今作は全6作の連作集になっており、いずれもトラブルに巻き込まれた女性に対して、元マジシャンのマスター・神尾武史が解決の手助けをするというプロットで統一されています。なにかすごい仕掛けがあるというわけではありませんが、著者熟練の技によって手軽に楽しめる好編に仕上がっています。基本的に各編は独立した話ですが、同じ女性が再度登場し、前後編仕立てになっているなどの工夫も楽しい。ただ全体的なミステリ度は弱めかなあ。ベストはひねりのある展開が面白い「マボロシの女」。

No.8 8点 あなたが誰かを殺した- 東野圭吾 2023/10/01 09:38
夏の避暑地で行われたバーベキューパーティーで起きた無差別殺人の謎を追う作品ですが、序盤で事件の経緯が一気に描かれるため、とにかく登場人物を覚えるのが大変です。しかし、そこを乗り越えると、関係者と地元刑事、それにアドバイザーの加賀恭一郎が一堂に会した検証会が始まり、俄然面白くなります。状況を整理しながらの推理にワクワクしますし、それと同時に秘められた人間関係が露わになっていく展開も秀逸です。加えて、二転三転の末の意外な真相も申し分ありません。本格ミステリとしては東野圭吾久々の快作です。

No.7 3点 どちらかが彼女を殺した- 東野圭吾 2022/08/17 09:35
試みとしては面白いとは思うけれど、探偵役の推理にカタルシスを覚えることを期待してミステリーを読んでいる身としては肩透かし以外の何ものでもなかった。
個人的には自分の推理がことごとく外れて予想外の真相が提示される作品こそが至高のミステリーだと考えているので、自分で真相にたどり着かなくてはならない作品はどうにも物足りない。

No.6 5点 透明な螺旋- 東野圭吾 2021/09/09 14:09
今回は湯川自身が事件の関係者として警察にマークされ、その点も含めて事件の裏の人間関係が結構複雑なのが読みどころ。それが徐々に明らかになっていく展開には一応の面白さはあります。
しかし、警察の捜査が話の大半を占め、トリックや華麗な推理といった要素は皆無なので本格というより、警察小説を読んでいるような感じです。いつもの湯川シリーズを期待していた人は間違いなくガッカリするでしょう。

No.5 6点 名探偵の掟- 東野圭吾 2021/08/25 05:28
本格ミステリあるあるネタを集めたパロディ作品で、過剰なまでのお約束展開にうんざりする主人公の姿は笑えます。ただ、話を重ねるごとにマンネリ化を感じ、終盤になると飽きがくるのが難。

No.4 8点 容疑者Xの献身- 東野圭吾 2020/07/27 09:54
メイントリック自体はそこまですごいというわけではないのですが、倒叙風のプロットとの合わせ技で効果的に演出されているのが見事です。クセのある犯人像もインパクトがあり、さすがは代表作の一つに数えられているだけのことはあります。

No.3 5点 レイクサイド- 東野圭吾 2012/04/03 10:27
それなりに読ませるが、本格ミステリとしては可もなく不可もない凡作。

No.2 5点 超・殺人事件―推理作家の苦悩- 東野圭吾 2010/01/24 12:32
「超読書機械殺人事件」とか結構面白いけれどミステリーのパロディとしてはベタで特筆するものはない。
マニアとしてはもっと凝ったものが読みたかったというのが正直な所。

No.1 9点 ある閉ざされた雪の山荘で- 東野圭吾 2010/01/23 11:56
東野圭吾流クローズド・サークル。
吹雪の山荘ものとしてはかなり変化球でバカミス一歩手前だけど、最後のどんでん返しは世界が反転するような衝撃を覚えました。
個人的には『そして誰もいなくなった』『方舟』と本作がクローズドサークルミステリーのベスト3です。

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文生さん
ひとこと
本格脳なので本格度が高いほど評価も高くなります。ただし、本格好きと言ってもフェアプレーなどはどうでもよい派なのでロジックだけの作品は評価が低めです。トリックやプロットを重視した採点となっています。
好きな作家
ジョン・ディクスン・カー、土屋隆夫、竹本健治、山田正紀
採点傾向
平均点: 5.85点   採点数: 456件
採点の多い作家(TOP10)
ジョン・ディクスン・カー(18)
アガサ・クリスティー(17)
横溝正史(12)
カーター・ディクスン(11)
エラリイ・クイーン(11)
西尾維新(11)
米澤穂信(10)
森村誠一(10)
東野圭吾(10)
竹本健治(9)