皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
nukkamさん |
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平均点: 5.44点 | 書評数: 2813件 |
No.8 | 5点 | 悪銭は身につかない- A・A・フェア | 2016/06/23 09:58 |
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(ネタバレなしです) 1961年発表のドナルド・ラム&バーサ・クールシリーズ第22作です。女性にはモテモテのドナルドですが特に本書ではそれが際立っていますね。二転三転のプロットがサスペンス豊かで、謎解きとしても十分に面白いですが動機の決め手となる手掛かりがぎりぎり最後近くになってご都合主義的に提供される解決だったのが少々残念でした。 |
No.7 | 6点 | 嘘から出た死体- A・A・フェア | 2016/06/04 04:38 |
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(ネタバレなしです) 1952年発表のドナルド・ラム&バーサ・クールシリーズ第13作です。もっとも本書のバーサは金勘定ばかりでちっとも役に立っていないのですが(笑)。バーサの援護はなし(秘書のエルシーは影で支えてくれますが)、警察にはにらまれ、ドナルドは四方八方敵だらけみたいな状態に陥りますがそこからの戦局打開はまさに快刀乱麻、複雑な事件背景を一気に解決します。結末も痛快に締めくくっています。 |
No.6 | 5点 | 屠所の羊- A・A・フェア | 2016/05/27 20:14 |
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(ネタバレなしです) A・A・フェアは弁護士ペリイ・メイスンシリーズで有名なE・S・ガードナー(1889-1970)の別名義で、メイスンシリーズには遠く及ばないものの1939年発表の本書でスタートしたドナルド・ラムとバーサ・クールのシリーズは29長編が書き上げられました。コンビ探偵ではありますが推理も捜査も基本的にドナルドの役回りで、バーサはマネージャー的な位置づけが中心となり、そのため作品によっては彼女の影が薄いこともあります。空さんのご講評通り、メイスンシリーズもハードボイルド風なところがありますが、私立探偵を主人公にしたためか本書でドナルドがある女性とベッドインしたり、ギャングに痛めつけられてしまうなどその要素はより濃厚です。しかし本書で最も印象的なのはドナルドが11章以降でとったまさかの行動で、これには仰天しました。謎解きとしては少々不満もありますが、弁護士出身のフェア(ガードナー)にしか書けないユニークさが光ります。 |
No.5 | 5点 | 釣りおとした大魚- A・A・フェア | 2016/05/20 12:27 |
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(ネタバレなしです) 1963年発表のドナルド・ラム&バーサ・クールシリーズ第24作です。脅迫状や無言電話に悩まされる女性を護衛するところから始まりますが、激しい息遣いだけの無言電話って何だかテレフォンセックスにも解釈できそうですね(笑)。まあそこはガードナー(フェア)だけあって過激なエログロ路線には走りません(といっても今回の事件背景には夜のお遊びが見え隠れしています)。肉体的には頼りなさげなドナルドがいやがらせ電話の相手に結構強気な発言しているのもなかなか新鮮です。ページ数も多くなくて読みやすい作品ですが、殺人の動機が後づけ説明気味だったり、いやがらせ事件の解決が中途半端なようなところがあったりと謎解きとしては粗削りです。 |
No.4 | 5点 | 馬鹿者は金曜日に死ぬ- A・A・フェア | 2016/02/27 23:05 |
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(ネタバレなしです) 1947年発表のバース・クール&ドナルド・ラムシリーズ第11作です。毒殺を未然に防ぐという、一介の私立探偵にはあまりにもハードルの高い依頼にラムのとった「心理的手錠」というアイデアがなかなかユニークで面白いです。謎解きは自白頼り気味でしかも微妙にすっきりしないところがありますが、意外とタイトルが意味深だったということがわかりました。 |
No.3 | 6点 | ひとり者はさびしい- A・A・フェア | 2015/12/31 07:32 |
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(ネタバレなしです) 1961年発表のバーサ・クール&ドナルド・ラムシリーズ第21作です。個性的な女性が多く描かれ(男性もそれなりにはいますけど)、ドナルドのモテモテぶりもたっぷりです(笑)。無論ひどい目にも合わされるのですがそれは後で手ひどいしっぺ返しをくらっています(本書ではセラーズ部長刑事)。善悪の関係がわかりやすいので犯人の意外性などほとんどない謎解きですが、いかにしてハッピーエンドに持って行くかを楽しめれば本書はそれでいいのでしょう。 |
No.2 | 5点 | 寝室には窓がある- A・A・フェア | 2015/08/08 12:10 |
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(ネタバレなしです) 1949年発表のバーサ・クール&ドナルド・ラムシリーズ第12作です。物語の開始時点で既にラムが探偵活動の最中という、起承転結を意図的に崩した導入となっているため何が何だかよくわからないまま読む羽目になりました。真相も非常に入り組んでおり、軽妙な文体に騙されて(?)気軽に読もうとすると私のように混乱が収まりませんので、ある程度の集中力をもって読んだ方がいいと思います。 |
No.1 | 6点 | 女は待たぬ- A・A・フェア | 2015/03/03 20:34 |
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(ネタバレなしです) 1953年発表のバーサ・クール&ドナルド・ラムシリーズ第14作の本格派推理小説です。同じアメリカでもハワイはやはり舞台として特殊なのでしょう。マイペースを崩さないドナルドとは対照的に、ハワイに似合うファッションに身を包むのに大騒ぎのバーサが面白おかしく描かれています。登場人物がそれほど多くなくプロットもあっさり気味ですが、ちょっとしたトリックがなかなか印象的な謎解きでした。ドナルドもそれなりに活躍していますが、意外とホノルル警察のフラキモ部長刑事も優秀でしたね。 |