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mozartさん
平均点: 6.01点 書評数: 206件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.66 4点 慟哭- 貫井徳郎 2012/12/04 11:03
先入観なしで(ここでの書評には目を通さずに)読み始めましたが、最初からソレっぽい雰囲気だったので、多分そうじゃないかと怪しみながら読み進めていました。従って自分にとっては「衝撃のラスト」ではなかったのですが、それを差し引いても、結末が尻すぼみで、読後感も悪く、ちょっと残念だった、と言うのが正直な感想です。

No.65 8点 過ぎ行く風はみどり色- 倉知淳 2012/12/02 17:38
ここでの皆さんの書評を読んで、地元の図書館にはなかったものの、何としても読みたくなり、他の図書館との「相互貸借」制度を利用して取り寄せてもらいました。
結果は・・・。予想通りと言うか、見事に騙されてしまいました。読後感も非常に良くて、とても楽しめました。あらためてこのサイトの皆様に感謝いたします。確かに、最初の事件の「動機」については若干不満が残りますが、適当に「脳内補正」することで、ほとんど問題はなくなるかと。

No.64 4点 翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件- 麻耶雄嵩 2012/11/25 07:55
この作家の作品を読んだのは、「メルカトルと美袋のための殺人」と「隻眼の少女」に続き三作目でした。前者で銘探偵メルカトルのキャラクターに(好きになれないものの)興味を持ったので、「最後の事件」であるならば読んでみても良いかも、と思って手を出しました。「隻眼の少女」で作者のパワーに打ちのめされた経験もあって、結構期待しながら読んだのですが、全体的に読みにくいのはともかく、やはりこの作品のカラーは自分向けではなかった、というのが正直な感想です。

No.63 6点 そして誰もいなくなる- 今邑彩 2012/11/22 10:39
超有名作品のオマージュとしてもよくできている作品だと思います。ただ、細かい部分で色々不満があるのも確かです。いくら何でも最初の事件の動機では青酸カリは使わないだろうし、「裁かれざる犯罪」というのもややムリヤリ感が隠せない。そして何よりも、夕美に関わる最後の話が「どんでん返し」のカタルシスを薄めてしまっているのがちょっと・・・。

No.62 9点 隻眼の少女- 麻耶雄嵩 2012/11/20 11:09
これは・・・(絶句)。

まさに驚愕の結末でした。ラストも真っ暗じゃなかったので、久々にこの点数にしました。

No.61 6点 幽霊刑事- 有栖川有栖 2012/11/14 10:02
随分前に読んだ作品ですが、いまだに内容を覚えているということは、それだけ印象に残る作品だったということでしょうね(最後の方の「銃を拾わせるセリフ」もしっかり覚えていたりして)。ミステリーと言うより、ややベタな感動モノ、と言えるのかも知れませんが、作者の意外な一面を知ることのできた内容で楽しめました。

No.60 6点 江神二郎の洞察- 有栖川有栖 2012/11/14 06:45
学生アリスのEMC入部から始まり、マリアが入部に至るまでの9話を時間順にまとめた短編集。江神部長によるシャープな謎解きと言うより、懐かしいEMCメンバー達のやりとりを楽しむ1冊、と言えるかも。個人的には望月先輩の作品(?)『仰天荘殺人事件』をネタにして江神部長とアリスが「濃い」議論をする「除夜を歩く」が気に入りました。

No.59 5点 ペガサスと一角獣薬局- 柄刀一 2012/11/11 08:38
あり得ないようなシチュエーションで発生した「事件」を探偵役(の南美希風)が「論理的・合理的」に説明するというパターンは、いわば本格ミステリーの「王道」なのでしょうが、短編集のせいか、それぞれの事件の「謎度」が若干パワー不足の上、ややムリヤリ感があるのはちょっとマイナスかな。

No.58 5点 火の粉- 雫井脩介 2012/11/11 08:25
武内の異常性はともかく、じわじわと日常の中で追い詰められる者たちの混乱・焦燥・悲嘆・(自己)嫌悪・恐怖・悪意といった心の「負の連鎖」が何とも言えませんでした。ストーリーに引き込まれて一晩で読了したものの、読後感自体はそれほど良くなかったのも事実です。

No.57 6点 メルカトルと美袋のための殺人- 麻耶雄嵩 2012/10/27 21:04
今更ですが、メルカトル鮎シリーズの作品を初めて読みました。どれも話は良くできていて、それなりに納得させられるものが殆どでしたが(幽霊はちょっとアレでしたが)、自分としては、この探偵との相性は余り良くないようです。癖のあるキャラクターは良いとしても、ちょっとブラック過ぎの(一線を越えている)ような・・・。

No.56 7点 被害者は誰?- 貫井徳郎 2012/10/26 22:15
元々この手のトリックには騙されやすいのだけれど、予備知識ゼロで読んだので、全編とも見事に騙されました。中でも「探偵は誰?」は、作中作という設定に加えて、吉祥院慶彦のキャラクターが立っていて、特に面白かった。最後の「名探偵は誰?」も、本筋の話はともかく、ここまでやるか、といった感じで脱帽。

No.55 6点 さらわれたい女- 歌野晶午 2012/10/24 15:59
「偽装誘拐」の手口は見事だし、テンポ良く読めた。小説半ばで死体が発見されてからは、主人公が真犯人に迫っていく過程も緊迫感があって、グイグイ引き込まれるように読み進めることができた。結末は(警察の介入タイミングなど)ややご都合主義だったけれど、全体としては「葉桜~」に通じる快作だと思う。

No.54 3点 猫柳十一弦の後悔- 北山猛邦 2012/10/24 15:42
「アリスミラー城」と「ギロチン城」が面白かったので、期待して読み始めたのですが、正直、これは期待はずれでした。
何と言っても設定が強引過ぎ。動機が後出しであることはともかく、途中の犯人の意図に気づくことはおよそ不可能で、解答を示されても、カタルシスは全くなく、「ふ~ん・・・、で?」ぐらいのレスポンスしかしようがなかったりして。

No.53 5点 アルバトロスは羽ばたかない- 七河迦南 2012/10/24 15:31
前作「七つの海を照らす星」を経ずに今作を読んだせいか、北沢春菜なる保育士に特別な感情移入をしていなかったので、最後のどんでん返しはそれほど衝撃的ではなかったけれど、それでも最後まで騙されていました。

ただ、冬の章で「わたし」が回想しているのが、「春の章」~「晩秋の章」であるならば、アンフェアではないのかも知れないけれど、やはりちょっと納得がいかなかったりして。「冬の章」での記述自体もやや不自然に感じられる部分も見受けられるし・・・。

話そのものはまずまず面白かったけれど、自分にはそれほどフィットしなかった、というのが正直な感想です。

No.52 7点 禁断の魔術- 東野圭吾 2012/10/15 14:31
ガリレオシリーズ8作目。前作「7」に比べ、それぞれの話がドラマとしても中身があって、断然こちらの方が面白かった。以下、個別の感想;
『透視す』:アイちゃんが可哀想過ぎる。それにしても、「モモンガ」からこのトリックに気づくガリレオは流石です。
『曲球る』:柳沢投手夫人が(殺害理由も含めて)気の毒過ぎる。湯川の助けで妻の本心を知り、トライアウトもうまく行く模様、というのはちょっとベタだったけど。
『念波る』:最後の2行がウケました。
『猛射つ』:中編。内容も一番充実している。湯川と後輩のやりとりとか、東野圭吾節を満喫できる、といった感じ。しかし、湯川「准教授」もそろそろ「教授」の適齢期なんじゃないだろうか。

No.51 4点 館島- 東川篤哉 2012/09/26 15:03
メイントリックは確かに大がかりだけれど、それほど意外性も感じられなかった。何より、探偵役のコンビが、烏賊川市シリーズのコンビ(トリオ)に比べて、魅力が乏し過ぎ。

No.50 6点 スウェーデン館の謎- 有栖川有栖 2012/09/23 07:51
これまでに読んだこのシリーズの中ではまずまずといったところでしょうか。全編を通して雰囲気はとても良く、雪の足跡の謎についても、単純なものでなく、それなりに「多重構造」になっており、感心させられました。
ただ、犯人のもくろみ自体は、法医学や科学捜査の「目」を欺き通すことはかなり難しいのではないかな~。

No.49 4点 46番目の密室- 有栖川有栖 2012/09/15 16:46
火村「助」教授+作家有栖シリーズの第1作を読んでいなかったことに最近気づいて、今更ながら図書館で借りてきて読了。う~ん、このシリーズはもっと面白かったはずなのに・・・、とややがっかりした、というのが偽らざる感想でした。

No.48 7点 マジックミラー- 有栖川有栖 2012/09/13 11:07
新本格ミステリーの旗手とも言うべき作者の、別の面を堪能できる作品。アリバイトリック、双子トリック、いずれも独創的で十分に唸らされました。

トリックに目が行ってしまって、登場人物にそれほど感情移入できなかったのが残念だったけれど、結末を考えると、そのことも織り込み済みで作品が書かれているんでしょうね。

No.47 2点 密室殺人ゲーム王手飛車取り- 歌野晶午 2012/09/10 15:37
う~ん、純粋に「パズル」として読めばそこそこ楽しめるのかも知れないけれど、やはり、登場人物が「鬼畜」過ぎ(その割に中途半端な面もあるし)。ちょっと肌に合いませんでした(と言いながら次作、次々作とも読んでしまったのだけれど)。

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