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makomakoさん
平均点: 6.19点 書評数: 850件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.4 9点 花の下にて春死なむ- 北森鴻 2010/01/13 21:49
短編連作推理ものは謎解きにかけるスペースが少ないのでどうしても問題と回答といった小説となりがちであまり好みではなかったが、この小説はとても切れ味がよくしかもかくし味も効いていて作者の力量が並々ならぬものであることを知らされた。

No.3 8点 深淵のガランス- 北森鴻 2009/12/31 09:28
このシリーズの探偵佐月恭壱は作者の薀蓄がたっぷりと入っているにもかかわらずいやみでなく、何となく暖かくしかも覚めて孤独な興味深いキャラクター。文庫本では表題作と血色夢の二つの中篇と凍月という短編が入っているが、深淵のガランスがことに好きだ。ストーリーもよいが雰囲気も楽しめる素敵な小説だと思う。

No.2 7点 メイン・ディッシュ- 北森鴻 2009/12/06 08:15
 連作小説なのでひとつずつがそれなりの決着がある上に全体としてのストーリが展開するのは当然ではあるが、途中の話で結論と全く違う話がでてくる。あとでそれなりに訂正されるような展開とはなっているが、ちょっとうそをつかれたような感じがした。ユーモアもあり食のこだわりもありなかなかよいのだが、同じようにユーモアと食の話を交えた芦原すなおの「ミミズクとオリーブ」を読んだ後だったのであまりの個性の違いにちょっとびっくりした。ミステリーとしてはこちらのほうが断然上。私が読んだ北森の小説はいずれもどこか寂しく孤独な感じが漂っているが、本作品は孤独感はユーモアが交えてあるだけに余計につらいところがある(これが好きな人も当然あるだろう)。

No.1 5点 狂乱廿四孝- 北森鴻 2008/10/12 16:25
歌舞伎が好きならきっともっと興味がわいたと思いますが、歌舞伎のことが何も分からないものが読むと名前のややこしさ(なんせ出てくる名前が難しい上に山崎屋とか音羽屋とか言う掛け声で出てくる名前で呼び合ったり、本名で呼んだりそのたびに説明がついてはいるがやっぱり分かりにくかった)があり、ようやく何とか理解したと思っていたらなかなか複雑な終局となりやっぱり混乱してしまった。はっきりいってちゃんと理解できたかどうか怪しいものであるが、江戸の雰囲気はなかなかよろしい。歌舞伎が好きだったらもっと良い評価となると思う。

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makomakoさん
ひとこと
歴史ミステリーや、本格物が好きです。薀蓄も結構好き。変人が登場するのは嫌いではないが、冷たい人間が出てくるのは肌に合いません。外国ものは登場人物が理解不能であったり翻訳文が合わないことが多くあまり得意で...
好きな作家
鮎川哲也、山田隆夫、綾辻行人、法月綸太郎、高田崇史、伴野朗
採点傾向
平均点: 6.19点   採点数: 850件
採点の多い作家(TOP10)
高田崇史(34)
樋口有介(30)
有栖川有栖(29)
アガサ・クリスティー(29)
東野圭吾(27)
太田忠司(27)
東川篤哉(25)
北森鴻(24)
今邑彩(17)
米澤穂信(17)