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こうさん
平均点: 6.29点 書評数: 649件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.11 6点 検察側の証人- アガサ・クリスティー 2010/08/09 00:20
 少しネタバレあります。
 テンポ良く進み最後のどんでん返しと好みの趣向のはずなのですがアクロイド同様世評ほど楽しめなかった作品です。高校の頃この作品は立ち読みで済ませてしまった覚えがあります。
 主要人物が2人しかいないせいかあまり驚きがなかった点、また変装は舞台映えはしそうですが伏線はあるにしろ実際にうまくいくかどうか、証拠として成立するかどうか疑問に感じた点が不満でした。作品としてはコンパクトでかつ上手いなあとは思いますが。 

No.10 10点 そして誰もいなくなった- アガサ・クリスティー 2008/09/14 23:25
 中学生のときこれを読んで感動したのを覚えています。登場人物の独白から犯人をしぼっていったつもりがわからず納得できないところもありましたが後年若島正氏の明るい館の秘密を読んで納得しました。何で犯人を含めた全員の独白があるのに犯人が指摘できないのか、という点で叙述トリックが秀逸で感動しましたが自分が読んだ早川文庫版の誤訳は直っていませんでしたし今も直っていないかもしれません。ただ直っていなくても傑作は傑作です。

No.9 7点 三幕の殺人- アガサ・クリスティー 2008/05/20 00:08
 連続殺人ものです。毒殺ものでトリック、また犯行の動機も考えられていてクリスティーの中でも出来が良いと思います。
ただ個人的には一人目の殺人の動機はクリスティーは他でも使っていますが好きではありません。本格の枠の中では十分ありうる動機なのでしょうが実際にはやはりリスクもありどうかな、と思ってしまいます。客観的にいえば8~9点の出来とも思いますが、個人的には少し減点しました。

No.8 5点 雲をつかむ死- アガサ・クリスティー 2008/05/19 23:36
 いわゆる地の文章(独白)の騙りの初体験した本でした。クリスティはそして誰もいなくなったなどで騙りを頻繁に使っていますが雲をつかむ死の方がわかりやすいです。
 殺人事件自体は他愛のないものでクリスティとしては標準作だったと思います。

No.7 9点 オリエント急行の殺人- アガサ・クリスティー 2008/05/17 22:18
 犯人をネタバレしてから読んだので驚きはなかったですが知らなければ感動したと思います。一回きりのアイデア勝負の作品ですがミステリ好きなら読んでおいて損はないかと思います。ただ実際の誘拐事件(リンドバーグ)を明らかにモチーフにしており不謹慎な気はしますが。

No.6 6点 邪悪の家- アガサ・クリスティー 2008/05/17 22:14
 この作品は手紙が小道具として使われていますが日本人にはそこからポアロの様に犯人を当てる推理は出来ないと思います。(但し直感的に犯人の見当はつきますが)ポアロ物では多いですが推理も直感的でロジックとして光るものはありません。
 評論でクイーンの災厄の町との類似性を指摘しているものがありましたが手紙の使い方は災厄の町の方が上でしょう。まあクリスティーとしては並な部類かと思います。

No.5 2点 ビッグ4- アガサ・クリスティー 2008/05/17 22:05
 クリスティーは本格以外の作品も書いていますがこれは唯一ポアロ物で書いたスリラーです。スリラーとしては大したことなく読者がポアロ物に期待する小説では全くありません。初期作のため仕方ないのかもしれませんがポアロ物にすべきではなかったと思います。

No.4 8点 ナイルに死す- アガサ・クリスティー 2008/05/14 22:00
クリスティの作品の中では最良作の一つだと思います。殺人がなかなか起きませんが登場人物の描写を丁寧に書き中だるみはしていません。
  同じく中期代表作である白昼の悪魔もそうですが映画化されており映画もいずれも面白かったです。
  国内の古典でメインプロットがほぼ同じものがありそれを読んだ時に途中で犯人がわかり損をした気分になったのを思い出します。

No.3 5点 ABC殺人事件- アガサ・クリスティー 2008/04/21 02:57
 このトリックを考え付いたのは凄いですが現代の読者は納得できないのではないでしょうか。トリックのために人を殺しているわけですからこんな理由で人を殺すかなあ、と思ってしまいます。個人的にはクローズドサークルものの方がクリスティーは旨いかなあと思います。ミッシングリンク物の先駆的意義はあると思いますが。

No.2 7点 白昼の悪魔- アガサ・クリスティー 2008/04/21 02:43
 それほど有名ではないかもしれませんがクリスティーの中では上位にくると思います。話に無理がなく素直に面白かった記憶があります。プロットは目新しいものではありませんが。

No.1 6点 アクロイド殺し- アガサ・クリスティー 2008/04/21 02:37
 中学生の時に読みましたがトリックを知っていたためさほど楽しめませんでした。再読できる点では「そして誰もいなくなった」や「オリエント急行」の方が上の気がします。
 当時は気付きませんでしたが手記の客観性がない点で今もしトリックを知らずに読んでいたとしてもアンフェアと思ってしまいます。(フェアな同じトリックの作品がいくつもありますので)
 確かにこのトリックでは一番有名な作品ですのでミステリを読み始める方にお薦めです。クイーン同様新本格で擦れる前に読んでほしい一冊です。ただこのトリックの初めての作品ではなく前例もありますのでその意味でも高得点はつけにくいです。

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こうさん
ひとこと
 私の採点で10点は単なる好みです。10~20年前の初読時の印象で不当に高いのもありますが気にしないでください。トリックものは古臭くても昔初めて触れたトリックだったら高得点の傾向が高いです。
 ガイド...
好きな作家
泡坂妻夫、有栖川有栖、東野圭吾、岡島二人、梶龍雄 
採点傾向
平均点: 6.29点   採点数: 649件
採点の多い作家(TOP10)
東野圭吾(60)
有栖川有栖(32)
岡嶋二人(24)
折原一(22)
連城三紀彦(20)
泡坂妻夫(19)
梶龍雄(17)
石持浅海(17)
法月綸太郎(12)
東川篤哉(11)