皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
[ 時代・歴史ミステリ ] 探偵レオナルド・ダ・ヴィンチ |
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ダイアン・A・S・スタカート | 出版月: 2008年09月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 2件 |
武田ランダムハウスジャパン 2008年09月 |
No.2 | 6点 | nukkam | 2016/06/21 08:42 |
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(ネタバレなしです) 米国のダイアン・A・S・スタカート(1957年生まれ)は1994年にロマンス小説家としてデビューしてそちらの方面でも成果を上げているようですが、2008年に本書を発表してミステリー分野にも進出しました。あの天才レオナルド・ダ・ヴィンチを探偵役にしたシリーズ作品です。前半は本格派推理小説のプロットがしっかりしていますが後半は政治陰謀の要素が入ってきて冒険スリラー路線に流れていきます。これはこれで非常によくできていますが探偵の推理に関しては物足りません。とはいえエリス・ピーターズの修道士カドフェルシリーズが好きな読者ならきっと気に入ると思います。 |
No.1 | 6点 | kanamori | 2015/06/23 19:05 |
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15世紀イタリア。ミラノ公国の宮廷で宴の余興の”人間チェス”ゲームが催されていたが、休憩の合間に白のビショップの駒を演じていた伯爵が庭園で死体となって発見される。宮廷画家で技師主任のレオナルドは、ミラノ公に命じられ、弟子のディノとともに犯人捜しに乗り出した---------。
若き天才画家にして発明家、レオナルド・ダ・ヴィンチを探偵役に据えた歴史ミステリ・シリーズの第1作。 作者が元々は歴史もののロマンス小説の書き手ということもあってか、正直なところ謎解きミステリとしては”推理”にあまり見るべきところがありません。レオナルドの発明品が捜査の手助けをするという見せ場(=終盤に出てきたアレには驚きましたw)はあるものの、推理の部分にその天才性がいかされていないのです。 とはいっても物語が面白くないわけではありません。語り手でワトソン役になる弟子ディノの抱える秘密を中心にしたエピソード部分は上手いと思わせますし、獅子奮迅の活躍をするディノが主人公の冒険スリラーとしては面白く読めました。 次作はレオナルド・ダ・ヴィンチのもっと名探偵ぶりを読んでみたいですね。 |