海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ クライム/倒叙 ]
最悪のはじまりは、
改題『ターニング・ポイント』
塔山郁 出版月: 2012年04月 平均: 6.00点 書評数: 2件

書評を見る | 採点するジャンル投票


宝島社
2012年04月

宝島社
2013年05月

No.2 6点 猫サーカス 2018/06/01 20:07
ギャンブル依存症の男が自ら「最悪」の状況へと堕ちていく姿を追った犯罪小説。沢崎聡は、資格をとって会社に就職することを夢見ながらも、パチンコ店に入り浸る毎日。ある時、店で知り合った中年男、天野からある計画を持ち掛けられる。借金を抱える人妻の情報をもとに、資産家の老婦人の家へ忍び込み、大金を盗むというものだった。だが沢崎のまえには、さらなる転落の罠が待ち構えていた。定職に就けず、恋人にはふられ、精神的に弱っていたからこそ、沢崎はギャンブルに入れ込んでいったのだろう。追い込まれていく主人公の苦悩と混乱は全く他人ごとではない。また本作では意外性のある展開もさることながら、人の弱さにつけこむ「悪」がさまざまな形で描かれている。一種のホラーとも読める現代のサスペンス。

No.1 6点 虫暮部 2013/07/03 09:56
『ターニング・ポイント』と改題して文庫化。最終章で聡が天野の元妻と対面するシーンは印象的だった。ふと思ったけど、あれは『カイジ』(福本伸行)に出て来る或るエピソードに対するアンチテーゼ?
 私はパチンコ未経験なのだが、今後もやるまい。という気持にさせられる筆力だと思う。が、自分の好みとは少し違う気もする。 


キーワードから探す
塔山郁
2021年01月
毒をもって毒を制す 薬剤師・毒島花織の名推理
平均:5.00 / 書評数:1
2019年05月
薬も過ぎれば毒となる 薬剤師・毒島花織の名推理
平均:6.00 / 書評数:1
2012年04月
最悪のはじまりは、
平均:6.00 / 書評数:2
2009年02月
毒殺魔の教室
平均:5.40 / 書評数:5