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[ 警察小説 ] 二度殺された女 |
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ドロシー・ユーナック | 出版月: 1988年09月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
文藝春秋 1988年09月 |
No.1 | 5点 | 空 | 2017/03/09 23:12 |
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いかにも力作という感じはします。しかし…
夜のニューヨーク住宅街路上で看護師が「二度殺された」事件、そのタイトルが表す意味がテーマの作品かと思いながら読み進んでいったのですが、半分ぐらいで犯人が(別件で)逮捕されてからは話が妙な方向にねじれていきます。最後の方は、警察小説の分野には収まらないほど話が大きくなっています。最初の、深く掘り下げてもらいたかったテーマが霞んでしまい、おそらくそれ以上に深刻でありながら、むしろ平凡ともいえる問題にすり替えられ、さらにクライマックスはリアリティが希薄になってしまっているのです。 特にテーマがそれるきっかけになる第29章で突然明かされる内容は、そのことに今まで誰も気づかなかったなんて考えられず、ばかばかしくなってしまいます。主役の女刑事ミランダの最後まで毅然とした態度はいいのですが。 |