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正当なる狂気
シュグルー
ジェイムズ・クラムリー 出版月: 2007年11月 平均: 5.50点 書評数: 2件

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早川書房
2007年11月

No.2 5点 YMY 2021/01/30 19:59
作品の冒頭、かすかに諦念をにじませたシュグルーの姿には、老いの兆しすら感じられた。だが凄惨な犯罪現場に次々に遭遇するにつれ、犯人に対する怒りをたぎらせ、執念深い猟犬さながら謎を追跡し、タフな探偵に変身する。
まさに狂気と紙一重の無謀さで危険に挑んでいく彼の姿には、鬼気迫るものすら感じられた。
暴力と血と裏切りと哀しみを編み込んだストーリーの疾走感は、一気読み必至。お約束の女性たちも、いずれも個性的。とりわけ、シュグルーとの友情と欲望のあいだで揺れ動く女性弁護士は印象的だった。

No.1 6点 あびびび 2011/11/30 19:51
いわゆるハードボイルドだが、主人公はベトナムで地獄を見ており、薬物をやるし、アルコールもがんがん飲む。「あいつはくそだ!」と、やたらに「くそ」を連発させる。

そんな狂気の中で展開されるハードボイルドは一種独特で、登場人物が多く、難解であり、馴染みにくい。しかし、どこかリアルであり、ついつい物語りに引き込まれてしまった。


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ジェイムズ・クラムリー
2007年11月
正当なる狂気
平均:5.50 / 書評数:2
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