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[ トラベル・ミステリ ] 尾瀬殺人湿原 荒竹・白鳥刑事シリーズ |
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梓林太郎 | 出版月: 1988年05月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
光文社 1988年05月 |
光文社 1991年05月 |
日本文芸社 2000年05月 |
コスミック出版 2004年02月 |
No.1 | 5点 | 空 | 2022/09/27 23:28 |
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これまでに読んだ梓林太郎4冊の中では、最もオーソドックスな警察による捜査型謎解きミステリでした。
犯人の名前が出て来るのは半ばを過ぎてからですが、その人物にたどり着くまでが、なかなかおもしろくできています。荒竹刑事の殉職した同僚の弟からの相談で、彼の恋人が尾瀬で失踪したというのが発端ですが、その恋人とさらにもう一人女の死体が発見されます。この死体の状況が、チェスタトンの『秘密の庭』をも思わせるもので、どんな理由があったのかと期待させます。しかしその部分はどうということもありませんでした。まあ現実主義的立場からすれば、そのような発想になってもおかしくない状況ではあるのですが、もう一人の女の登場は作者が事件を派手にしてやろうと考えたからに過ぎないと言われても仕方ないでしょう。 山岳ミステリの作者らしいシンプルなアリバイトリックは悪くありません。 |