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[ サスペンス ]
暗い夜の記憶
ロバート・バーナード 出版月: 1991年03月 平均: 7.00点 書評数: 1件

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社会思想社
1991年03月

No.1 7点 kanamori 2011/04/29 19:12
戦時下の学童疎開の一団の中に紛れ込んでいたサイモンと名乗る身元不明の子供。彼は村で養父母に育てられるが、20年以上経って偶然ロンドンの街中で記憶に残る家を見つける....というのがあらすじです。

作者中期の単発作品である本書は、幼い頃の記憶の断片の謎と同時に、主人公の自分探し(誰の子供か)の物語でもあります。
下宿者として潜り込む自身の親族一家の面々誰もが好きになれない人物造形で、このあたりはバーナードの持ち味が出ていて面白いし、伏線を回収した結末は皮肉が効いている。浅羽莢子氏の翻訳も読みやすくて良。

英国戦時下の世相が描かれていますが、国粋主義的な親独ファシスト組織の存在というのがちょっと意外だった。


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ロバート・バーナード
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