皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
[ 本格 ] モンキー・パズル ストライカー警部補シリーズ |
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ポーラ・ゴズリング | 出版月: 1985年10月 | 平均: 4.50点 | 書評数: 2件 |
早川書房 1985年10月 |
早川書房 1995年12月 |
No.2 | 5点 | nukkam | 2017/05/05 00:48 |
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(ネタバレなしです) ポーラ・ゴズリング(1939年生まれ)はイギリスに住んでいるアメリカ人女性作家です。作風は幅広く、サスペンス、ハードボイルド、果ては(別名義で)SF小説まで書いています。1985年発表の長編第6作でストライカー警部補シリーズ第1作である本書(舞台はアメリカです)は作者初の本格派推理小説とハヤカワ文庫版の巻末解説で紹介されています。タイトルに「パズル」が使われ、作中でエラリー・クイーンやアガサ・クリスティーの名前が登場していますが本格派黄金時代の巨匠たちのような論理的な推理を前面に出した謎解きではありません。この作者はパズル性よりはサスペンスの方が持ち味のようで、登場人物同士のやり取りの中に随所で電気が走ります。犯人の正体が明かされる終盤の場面も実にスリリングで劇的です。それでいて猟奇的で残虐な殺人をそれほど生々しく描写していないところは節度を感じさせます(もっともあのような殺害方法をとる必要性がいまひとつ釈然としませんけど)。 |
No.1 | 4点 | ロビン | 2009/03/22 01:00 |
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こらこら、最も重要なホワイが解決されていないじゃないか。と、まずはそれが一番の不満。「見ざる、聞かざる、言わざる」と日本語にしてしまえばちょっぴり間抜けな感もぬぐえないが、そのミッシング・リンクの謎は素敵だったのに。
そして、個性が弱く多すぎる登場人物に誰が誰だか判読不能。さらに、プロットがベタすぎて先の展開が読めてしまう。踏んだり蹴ったりな作品でした。 |