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[ トラベル・ミステリ ]
倉敷・博多殺人ライン
壮&美緒
深谷忠記 出版月: 1992年11月 平均: 5.00点 書評数: 2件

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中央公論社
1992年11月

中央公論社
1997年10月

光文社
2005年05月

No.2 5点 nukkam 2014/10/22 10:36
(ネタバレなしです) 1992年発表の壮&美緒シリーズ第24作の本格派推理小説で、アリバイ調査もありますがいわゆるアリバイ崩しではありません。動機が曖昧で犯人を絞り込めない状況が延々と続き捜査がなかなか進展しません。そのため壮の推理が被害者のちょっとした不自然な行動に着目するところから始まる展開に無理がありません。地味なプロットを洗練された文章で退屈しないように工夫していますが、人物描写が淡白なので複雑な動機については読者の共感を得にくくなっている面も否定できません。

No.1 5点 2014/04/01 23:53
トラベル・ミステリーと言えば西村京太郎や内田康夫がまず思い浮かびますが、本作を読む限りでは、深谷忠紀の方がそう呼ぶにふさわしい内容になっていると思いました。
タイトルの地名のうち博多の方は、事件の発端に多少関係があるという程度ですが、殺人現場となった倉敷については大原美術館を中心とする美観地区が何回かに分けてかなりじっくりと描かれていますし、他にも事件に関係する西多摩郡檜原村、青梅市の御岳渓谷などの風景にも筆を費やすことのできる話の運びにしていて、ほとんど観光案内的とも言えそうです。
かなりの数にのぼるらしい壮と美緒シリーズの1冊で、美緒には「宇宙人」と言われるかなり茫洋とした名探偵役黒江壮の推理はなかなかていねいです。殺人事件とミステリの盗作疑惑との関係はちょっと肩すかしな感じがしなくもありませんし、謎解き的には特筆すべき点はありませんが、そこそこ楽しめました。


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深谷忠記
2016年09月
愛の死角 京都~東京殺人ライン
平均:6.00 / 書評数:1
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2003年09月
Pの迷宮
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2000年10月
札幌・オホーツク 逆転の殺人
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1999年10月
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平均:6.00 / 書評数:1
1997年05月
千曲川殺人悲歌
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1996年10月
自白の風景
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1995年11月
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1993年06月
釧路・札幌1/10000の逆転
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1992年11月
倉敷・博多殺人ライン
平均:5.00 / 書評数:2
1992年03月
萩・津和野殺人ライン
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1992年01月
寝台特急「出雲」+-の交叉
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黒の組曲
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1991年10月
人麻呂の悲劇
1991年02月
南紀・伊豆Sの逆転
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1990年06月
阿蘇・雲仙逆転の殺人
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1990年05月
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1990年01月
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1989年11月
指宿・桜島殺人ライン
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1989年09月
詩人の恋 信州殺人事件
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1989年05月
ハーメルンの笛を聴け
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1988年09月
房総・武蔵野殺人ライン
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1988年07月
横浜・長崎殺人ライン
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1988年05月
「法隆寺の謎」殺人事件
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1987年07月
アリバイ特急+-の交叉
平均:6.00 / 書評数:1
1987年04月
札幌・仙台48秒の逆転
平均:6.00 / 書評数:1
1986年04月
0.096逆転の殺人
平均:6.00 / 書評数:1
1982年07月
おちこぼれ探偵塾―偏差値殺人事件
平均:6.00 / 書評数:1