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[ 本格 ]
セイレーンは死の歌をうたう
ヒラリー・テイマー教授シリーズ
サラ・コードウェル 出版月: 1991年09月 平均: 6.50点 書評数: 2件

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早川書房
1991年09月

No.2 7点 nukkam 2014/08/28 12:16
(ネタバレなしです) 前作「黄泉の国へまっしぐら」(1984年)から5年ぶりの1989年に発表されたティマー教授シリーズ第3作です。900万ポンド以上の財産を巡って管財人ばかり揃って肝心な受益者不在(不明)という珍しい設定で物語が始まります。信託財産に税法という私には難解な専門知識になじめませんでしたが、それは些細な問題でした。ユーモアと冒険色の濃厚なストーリーの流れに身を任せるとあっという間に読み終えました。特にカントリップの叔父さんが実にいい味を出していて、痛快極まりないです。kanamoriさんの講評の通りで、ミスディレクションが効果的な謎解きにも満足できました。

No.1 6点 kanamori 2013/11/08 20:31
テイマー教授は、チャネル諸島のジャージー島に出張中の教え子カントリップからのテレックスを読んで驚く。巨額の信託財産を巡る管財人会議にアドバイザーとして出席していたカントリップだが、またひとり管財人が不審死したという内容だった-------。

オックスフォード大学の法学教授(性別不明の)ヒラリー・テイマー教授が探偵役を務めるシリーズの第3作。
テイマー教授や、教え子で若手弁護士の面々の会話が醸し出す英国式知的ユーモアが本書の魅力です。能天気なカントリップと同僚の粗忽娘ジュリアとのやり取りに加え、今作ではカントリップの叔父のドタバタ騒動が抱腹ものです。
ミステリ的には、大掛かりなミスディレクションがあざとい(あれだけ筆を費やしておいて...)ながらも、伏線・手掛かりもちゃんとしており、端正な犯人当てパズラーに仕上がっていると思います。再読ながら完全に真相を忘れており、前回も同じところ(モナコ公国のホテルでのある場面)で欺されたことを読後に思い出しました。


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サラ・コードウェル
2001年05月
女占い師はなぜ死んでゆく
平均:5.50 / 書評数:2
1991年09月
セイレーンは死の歌をうたう
平均:6.50 / 書評数:2
1986年05月
黄泉の国へまっしぐら
平均:7.00 / 書評数:2
1984年11月
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平均:6.67 / 書評数:3