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[ 本格 ]
セントラル・パーク事件
街頭写真師ハンサム&ビンゴ
クレイグ・ライス 出版月: 1957年01月 平均: 5.00点 書評数: 2件

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早川書房
1957年01月

早川書房
2006年04月

No.2 6点 nukkam 2016/02/19 10:17
(ネタバレなしです) 街頭写真師のビンゴ・リグズとハンサム・クザックのコンビシリーズの第1作が1942年発表の本書で、2人がコンビとなる前の経歴も簡潔に紹介されています。頭の回転は早いが考えが粗くて結構窮地に陥るサムと、愚直ながら超人的な記憶力の持ち主のハンサム(本人は意識しないが女性へのアピール度もとても高い)という個性的なコンビの活躍が楽しめます。セントラル・パークで街頭写真の商売をしていた2人が売れ残った写真の中に7年前に同じ場所で謎の失踪をとげたピジョン・サンデーの姿を発見します。多額の保険がかけられていたことを知ったビンゴが首尾よくピジョンの身柄を押さえることに成功して支払い保険金の分け前を頂くことをもくろむという、誘拐及び保険金詐欺という犯罪に手を染めようとしており、おまけに結構人が死ぬ展開ですがライスが書くとこんなプロットでもどこかほのぼのしていますね。本格派推理小説としてのどんでん返しの謎解きもしっかりしています。ある女性を巡る2人の競争(むしろ譲り合い?)もサイドストーリーとして楽しめますがこちらの結末はうーん...(謎)。

No.1 4点 mini 2009/03/22 11:27
ライスと言うとマローン弁護士だが、実は創作活動の最盛期にマローンものと並行していくつかの他のシリーズを、複数の出版社との契約の問題もあったのだろうか別名義で書いている
伝説のストリッパーの代筆とも言われるジプシー・ローズ・リー、国書刊行会が出して再評価されたメルヴィル・フェア、そして街頭写真師ビンゴ&ハンサム
「セントラル・パーク事件」はビンゴ&ハンサムのシリーズ第1作で、雰囲気も物語展開もマローンものに近い
でもやはりニューヨークよりも本拠地シカゴを舞台にしたマローンものの方が作者の本領発揮だよなあ
不満なのは頭の回転は少々鈍いが驚異的な記憶力を誇るハンサムの現実離れした人物造形
これってさ、本来なら地道に調査して得られる過去の情報を、面倒くさいからハンサムに全て思い出させようとする、言わば作者に都合のいい手抜きじゃないの
この手法がどうも好きになれず、内容は5点以上は付けられるけど不満の意味を込めて4点とさせていただく


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クレイグ・ライス
2015年07月
ジョージ・サンダース殺人事件
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2006年04月
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