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[ サスペンス ]
キル・フォー・ミー キル・フォー・ユー
スティーヴ・キャヴァナー 出版月: 2026年06月 平均: 7.00点 書評数: 1件

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小学館
2026年06月

No.1 7点 kanamori 2026/08/27 14:12
「古い映画は観る?」「ヒッチコックの映画よ。『見知らぬ乗客』は?」ウェンディが言った。

タイトルから察せられるよう、本作は「交換殺人」をメイン・テーマにしたサスペンス小説です。物語は主に犯罪被害者である二人の女性の視点で交互に進行していきます。
アマンダは、幼い娘を誘拐された上に殺害され、夫は自殺。有力容疑者が浮かぶが優秀な弁護士によって起訴を取下げされてしまう。その男を自らあだ討ちしようと試みるも、接近禁止措置の壁により果たせないでいる。
もうひとりの女性ルースは、深夜自宅に侵入してきた暴漢から負った傷害により子供を持てない体になった。犯人には”青い眼”という特徴があったが、正体は不明だった。そして、夫のスコットと共にレストランで食事中に偶然に”青い眼の男”を見つける。
一方、精神的に追い詰められていたアマンダはグループ・セラピーの施設に頼り、そこで知り合った女性から「交換殺人」の提案を受けることになる。
このように、だらだらと粗筋紹介を書いていても、一向に本作の凄さを伝えられないですが、最後の”ドッカーン!”だけではなく、中盤過ぎぐらいから、徐々に明らかになっていく意表をつく構図の変転と、その異様さはなかなかのモノです。そこへ導くまでの手法としては、国内の新本格の某作を思わせる側面もありますが、作風としては「赤毛の男の妻」のビル・S・バリンジャーが一番近いのではと感じました。ネタバレぎみですが、手垢の付いたミステリ趣向「交換殺人」に別の有名なミステリ趣向を組合せて効果的なサプライズを演出しています。そこが一番評価する点です。
巻末解説で触れられている、10年ぐらい前に翻訳出版された「弁護士の血」のエディ・フリン・シリーズの残りの作品や、CWAのゴールド・ダガー賞を取った作品など、今後のキャヴァナーの翻訳が楽しみになってきた。


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スティーヴ・キャヴァナー
2026年06月
キル・フォー・ミー キル・フォー・ユー
平均:7.00 / 書評数:1
2015年07月
弁護士の血
平均:6.00 / 書評数:1