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日はまた昇る
アーネスト・ヘミングウェイ 出版月: 1958年09月 平均: 7.00点 書評数: 1件

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岩波書店
1958年09月

新潮社
1960年01月

新潮社
1969年01月

旺文社
1970年01月

講談社
1972年01月

集英社
1978年05月

集英社
1978年05月

フランクリン・ライブラリー
1986年01月

北星堂書店
1989年03月

新潮社
1990年01月

新潮社
2003年06月

早川書房
2012年03月

No.1 7点 斎藤警部 2025/06/18 21:18
短く切り出した刀削麺の様な文と会話が並ぶハードボイルド小説。 ハードボイルド・ミステリではない。
欧州大戦後、英米人の若者男女が休暇でフランスとスペインへ出向き、外国人として享楽と混乱の時を過ごす。
主役の男子は戦争で身体に或る象徴の様な障碍を負っており、これがために生じる、準主役の一人である(奔放とは違う)淫蕩な女子との文学的なほど特権を帯びた関係が、この小説の核かも知れない。

「あたしとあなたとだったら、とても楽しくやっていけるはずなのに」

躍動する人物描写もさることながら、風景や建物、部屋など静物系描写の活きが良く、ありがちな退屈を全面排除している。
中でもスペインの祝祭の描写は素晴らしい。 喧しい音声がずっと聞こえ、匂いも映像もずっと色鮮やかだ。
物語の途上のような、むしろストーリーのワンカットのような、だが狙いすまして希望が解き放たれたようなラストシーンが、とても良い。

(主役へ) 大丈夫だ。 君が既に悟っているように、人生は愉しい事とそれへの予感とではち切れんばかりだ。


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アーネスト・ヘミングウェイ
1995年10月
われらの時代・男だけの世界
平均:7.00 / 書評数:1
1958年09月
日はまた昇る
平均:7.00 / 書評数:1
1951年01月
誰がために鐘は鳴る
平均:6.00 / 書評数:1