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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ]
誰がために鐘は鳴る
アーネスト・ヘミングウェイ 出版月: 1951年01月 平均: 6.00点 書評数: 1件

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三笠書房
1951年01月

河出書房新社
1961年01月

河出書房新社
1964年01月

集英社
1968年01月

新潮社
2007年11月

新潮社
2018年02月

No.1 6点 2010/08/31 12:47
スペイン内戦を描いた、友情あり、恋愛ありの冒険小説です。
このタイトルは、冒頭に引用されているイギリスの詩人ジョン・ダンの詩の一節からとったものです。主人公のジョーダンの行動がそうであるように、アメリカ人は犠牲を払ってもパックス・アメリカーナを実践しているんだということをタイトルに込めて表現したかったのだと思っています(真相は知りませんが)。ストーリーにも「アメリカが一番」といった感じがそれとなく出ていて、著者の他の作品とちがって、ちょっとカッコつけすぎなのではという気がします(考えすぎか?)。
同名映画はアメリカ映画の代表格といっていいでしょう。でも小説のほうは、『武器よさらば』にくらべれば、好みの問題もありますが全体として劣っていると思います。まず、プロットがイマイチで脈絡なくだらだらしすぎています。ヘミングウェイが、映画で主役を演じた友人ゲーリー・クーパーのために書いたともいわれるぐらいですから、小説のほうがオマケなのかもしれません。それに、長いわりに冒険、恋愛、友情のどの要素も物足りず、壮大なわりには不完全なエンターテイメント作品という印象しかありません。せめて冒険小説として満足できればよかったのですが。。。
それとも、文芸作品ですから、行間までしっかりと読んで、楽しむよりは味わうようにしなければいけないのでしょうか。
点数はノーベル賞作家への敬意を表して、ちょっとオマケしておきます。


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アーネスト・ヘミングウェイ
1995年10月
われらの時代・男だけの世界
平均:7.00 / 書評数:1
1951年01月
誰がために鐘は鳴る
平均:6.00 / 書評数:1