皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格/新本格 ] 密室法典 古城行成&戸賀夏倫 |
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| 五十嵐律人 | 出版月: 2024年04月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 2件 |
![]() KADOKAWA 2024年04月 |
| No.2 | 6点 | パメル | 2025/12/28 08:04 |
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| 霞山大学のロースクールに進学した古城行成と自称助手の戸賀夏倫、そして新メンバーの矢野綾芽を交えた3人が様々な法律が関わる事件や謎を解決していく4編からなる連作短編集。
「密室法典」模擬法廷と呼ばれる教室で、恐竜の着ぐるみを着用したロースクール生が意識不明の状態で発見された。なぜ密室を作るのかという動機の部分に現代性を反映させている。作者の弁護士ならではの法律知識が活かされている。 「今際言伝」美容整形クリニックの創始者である祖父が亡くなるが、矛盾する2通りの遺言書を作成していた。さらに故人は便箋を握っており、そこには奇妙な図形が書かれていた。遺言、相続という法律問題を深く扱った社会派の一面とダイイングメッセージのミステリが結び付いた作者らしさが光る。 「閉鎖官庁」矢野綾芽は、就職活動で各省庁の面接を受けていた。そこで出会った高校時代のクラスメイトから失踪宣告にまつわる法律相談を持ち掛けられる。失踪宣告や相続手続きの猶予期間といった具体的な法律知識が、登場人物の切実な動機と深く結びついている。爽やかでありながらビターな後味。 「毒入生誕祭」コンセプトカフェで働く夏倫は、同じキャストのノエルの生誕祭を手伝うことになる。そこでシャンパンタワーを注文した客が嘔吐し救急搬送されてしまう。事件の真相は分かりやすく、叙述トリックとしての驚きもなかった。 |
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| No.1 | 6点 | 文生 | 2024/05/17 05:46 |
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| 前作『六法推理』のように法律を使った推理を展開するものと思っていると、その路線はすっぱり切り捨てられ、単なる法律絡みのミステリーになっていました。そもそも、今回は六法推理の使い手である古城行成自体の出番も少なかったですし。まあ、個性的な趣向が失われた反面、古城の推理ミスがあからさますぎるという前作の欠点もなくなったので一長一短といったところでしょうか。
ちなみに、今作ではエピソードごとに主人公が交代し、前作ではサブキャラだった登場人物の掘り下げが行われている点も読みどころになっています。 個人的ベストは法律絡みのホワイダニットが見事な「閉鎖官庁」で、他の3作はまずまずといったところ。 |
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