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[ 本格/新本格 ] 小説スパイラル 推理の絆 ソードマスターの犯罪 小説スパイラル |
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城平京 | 出版月: 2001年03月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
エニックス 2001年03月 |
No.1 | 6点 | メルカトル | 2020/03/17 22:40 |
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新聞部部室にて、歩とひよのは、ひとりの少女から兄の仇を討つために力をかしてほしいと懇願される。そして、歩は過去の殺人事件をめぐり剣の達人・黒峰キリコと対決することに…。対決の行方は!?そして、事件の真相は!?ガンガンNETにて大好評掲載中の「名探偵鳴海清隆~小日向くるみの挑戦~」から2編も同時収録。
『BOOK』データベースより。 コミックスのノベライズ作品かと思っていましたが、一応設定はそのままにオリジナルの小説としてシリーズ化されたものです。冒頭から如何にも劇画的な雰囲気で、逆にコミックとして描かれていたらもっと面白いものに仕上がったのではないかと思ってしまいました。文体としては読者層を鑑みてか、かなり砕けた感じでそれが却って私的には読みづらかった気がします。 本格に寄せようとする努力は認められますが、伏線がかなり弱いですね。推理というより推測に近いと思います。容疑者は限られていて、ホワイダニットに特化しています。それも、どうして殺したのかというよりも、何故そのような殺し方をしたのか、に拘って書かれています。 短編のほうは、先に描かれている中編の主人公で探偵役の鳴海歩の兄である清隆の活躍を描いています。捜査一課の警部なのに名探偵と呼称されているのは、しっくりきませんね。現実的に刑事が名探偵と呼ばれることはあり得ないでしょう。本格の世界では刑事はあくまで脇役で、素人探偵や私立探偵が主役なのは当然ですけど。どうも作者は名探偵の定義を履き違えているとしか思えません。 こちらの二編も謎は魅力的ながら、真相は至ってシンプルでアッと驚くようなものではないです。 畢竟、コミックの読者にとっては大いに歓迎されると思われますが、ミステリファンには物足りなさを覚えるのではないでしょうかね。 |