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[ 警察小説 ] 警視庁陰陽寮オニマル 魔都の貴公子 オニマルシリーズ |
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田中啓文 | 出版月: 2018年02月 | 平均: 3.00点 | 書評数: 1件 |
KADOKAWA / 角川書店 2018年02月 |
No.1 | 3点 | メルカトル | 2018/04/10 22:24 |
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本書は講談社ノベルズから出版された『鬼の探偵小説』を、版元を角川に変えシリーズ化したものの、シーズン2の第一弾です。ややこしいですが、要するにオニマルの第2シリーズってわけですね。
『土俵の鬼』では相撲界の不祥事など旬の話題を取り込んで、読者に迎合しようとしているのかもしれませんが、成功しているとはお世辞にも言えません。トリックとかプロットとかの以前の問題ではないかと思います。凄く退屈です。 土俵の中から出た溺死体に河童騒動を絡めていますが、どちらも拍子抜けするほどくだらない真相ですね。これはいけません。 『人形は見ていた』は文楽の世界に次々と起こる怪事件の数々を陰陽道の力で解決しようとする物語ですが、こちらもかなり酷い出来です。謎だけを並べれば面白そうですが、全然面白くありません。御池薔薇子という、あの方を彷彿とさせるような府知事も登場します。ただそれだけですが。 個人的には『鬼の探偵小説』が結構楽しめたので、それなりに期待していましたが、見事に裏切られました。アメリカ帰りでハーフの陰陽師、ベニー警部と本物の鬼であることを隠して警視庁陰陽寮に勤務する刑事鬼丸のコンビに全く魅力が感じられず、キャラクター小説としてもつまらないですし、ミステリとしてもひとつも特筆できる点はありません。よって久しぶりの3点という不名誉な点数を進呈します。 読後、即古本屋行き決定です。さようなら~。 |