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[ 警察小説 ]
お菓子の家
ハンマルビー署シリーズ
カーリン・イェルハルドセン 出版月: 2013年06月 平均: 5.50点 書評数: 2件

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東京創元社
2013年06月

No.2 6点 猫サーカス 2018/01/27 15:13
スウェーデンの警察小説。老婦人が退院して自宅に戻ると、知らない男が殺されていた。ショーベリ警視が捜査に取り組むうち、第2、第3の殺人が起き、被害者の間の共通項が浮かび上がってくる。最初から殺人の動機は明らかにされており、その原因となった過去の出来事や犯人の心理をじっくり描きつつ、捜査と並行して警察の知らない真相の肉付けをしていく構成が巧みで、ラストのひねりも効いている。薬物中毒者の女性が残した双子を引き取り、5人の子育てをしているショーベリ警視の生活ぶりも興味深い。魅力的なシリーズの今後に期待したい。

No.1 5点 nukkam 2017/02/26 18:38
(ネタバレなしです) カーリン・イェルハルドセン(1962年生まれ)はスウェーデンの女性作家で、デビュー作は1992年発表の非ミステリー作品ですがこれは失敗に終わったらしいです。しかし2008年発表のハンマルビー署シリーズ第1作の本書以降は順風満帆、もともとは三部作の予定だったそうですがこのシリーズは4作目以降も書き続けられています。本書はどこかアガサ・クリスティーの「ABC殺人事件」(1935年)を連想させます。違うところも沢山あります。クリスティー作品は本格派推理小説ですが本書は警察小説で読者が推理に参加する要素はありません。犯人が探偵に殺人予告を送るなど派手でテンポの早い展開のクリスティー作品と比べると本書は同一犯による連続殺人であることに警察が気がつくのさえも物語の後半ですし、何よりも作品全体が(タイトルはメルヘンチックなのに)殺伐として重苦しい雰囲気を漂わせています。でも(ネタバレになるので詳しく書けませんが)やっぱちょっと似ているところがあるんですよね。


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カーリン・イェルハルドセン
2013年06月
お菓子の家
平均:5.50 / 書評数:2