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[ サスペンス ]
真昼の悪魔
遠藤周作 出版月: 1980年12月 平均: 6.50点 書評数: 2件

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新潮社
1980年12月

新潮社
1984年12月

No.2 6点 蟷螂の斧 2019/02/25 10:29
裏表紙より~『患者の謎の失踪、寝たきり老人への劇薬入り点滴…大学生・難波が入院した関東女子医大附属病院では、奇怪な事件が続発した。背後には、無邪気な微笑の裏で陰湿な悪を求める女医の黒い影があった。めだたぬ埃のように忍び込んだ“悪魔”に憑かれ、どんな罪を犯しても痛みを覚えぬ虚ろな心を持ち、背徳的な恋愛に身を委ねる美貌の女―現代人の内面の深い闇を描く医療ミステリー。』~

ミステリー的には一応フーダニットの形式なのですが、あまり効果は出ていなかったような。ミステリー作家ではないので致し方ないところ。「罪と罰」のラスコリニコフと同じことを考えている女医が主人公です。寝たきりの老婆を人体実験にすれば、何人もの人が救えるというような・・・。倒叙式心理ミステリーとでもいうのかな?、楽しめました。

No.1 7点 斎藤警部 2017/02/01 13:30
昼夜を問わずシュイシュイ読めちゃう、ちょいと古風なユーモア・イヤミス。 主舞台は病院。と言っても医療ミスを装った謀殺や重大な過失で人が死ぬわけでは無く。。。
世評に見えるような重みは感じないけど、面白かったっすよ。こういうスカッと爽快に楽しめる本っつのは私たいてい6点ですが、コイツはもう一声、7点行くね。

確かに、四人の女医のうち誰が「名を伏せられた彼女=悪者」なのかという趣向は引っ張る。が、【こっから、厳しく見ればネタバレ】最後にシラっと正体が明かされる結婚式のシーンはミステリの感慨方面からは見事にソッポを向いていた。かと言って文芸の深みなど有りそで無い。。と思うが、面白さで勝負だ。大丈夫。

んでね、まさかとは思うけどいちおう疑ってみたんですよ【こっからまたちょいとネタバレ】まさか医局長(実は女性で..?)が犯人でないかとか、某看護婦が全ての黒幕でないかとか。そういうギラギラした叙述トリックの世界とは違いました。叙述ギミックは使ってますが。

今やってるTVドラマでは最初っから犯人の正体てか名前バラしてるね。そうでもしないと映像化は不可能ってわけで。


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遠藤周作
1980年12月
真昼の悪魔
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