海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ サスペンス ]
闇のよぶ声
遠藤周作 出版月: 1966年01月 平均: 4.00点 書評数: 1件

書評を見る | 採点するジャンル投票


光文社
1966年01月

KADOKAWA
1971年08月

講談社
1975年11月

ぶんか社
2009年04月

No.1 4点 蟷螂の斧 2017/07/23 13:38
謳い文句に「心理的探偵法を用いた著者唯一の推理小説」とあります。探偵側からの心理的探偵法なるものは、神経科医による予知夢を利用したもの。これは非科学的であり、導入部分で読者に対し不信感を持たせてしまい、失敗であったかもしれません。まあ、実は裏はあるのですが・・・。犯人側からは完全犯罪を狙ったもので、そ自体は成功しています。こちらも心理的な操作でのトリックですが、先例はありましたね。本作での疑問点は被害者の立場です。クリスティ氏の「ABC殺人事件」での被害者ABはそれ自体がトリックなので理解できるのですが、本作における被害者4人のうち3人については、必然性の面でどうも理解することができませんでした。また、真相の判明が犯人の告白によるもので、推理小説としては残念な点です。以上、ミステリー要素だけに絞った書評でした。


キーワードから探す
遠藤周作
1980年12月
真昼の悪魔
平均:6.50 / 書評数:2
1969年01月
楽天大将
1966年01月
闇のよぶ声
平均:4.00 / 書評数:1