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ミステリの祭典

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ボンボンさんの登録情報
平均点:6.51点 書評数:185件

プロフィール| 書評

No.5 7点 名もなき毒
宮部みゆき
(2012/01/29 22:52登録)
"毒"なので変に広がって、犯人とその恨みの対象と実際の被害者がずれていく。
犯人たちの心情が、どこまでも憐れで救われない。
理屈どおりに「こうだから、こうなった」という単純明快なことは一つもなく、地味だけれど恐ろしい、思うに任せない日常の現実が書かれている。


No.4 5点 しゃばけ
畠中恵
(2012/01/07 13:25登録)
漫画のように楽しく読める大好きなシリーズの1巻目。ミステリーとして読めるのか確かめるため久々に再読してみた。まあ、ファンタジーなので、ファンタジー目線で解決するのはしょうがないのかもしれないけれど、なぜ犯人が凶行に及んだのかの理屈の部分が、「読者は知らないけど、この世界ではそういうことになっているから」的な一言の台詞でスルーしてしまうところが弱いか。でも、そんなこと関係なく、キャラクターも事件も盛りだくさんで、きっちりワクワクできる。


No.3 2点 十角館の殺人
綾辻行人
(2011/12/29 23:21登録)
トリック、トリックで頭がいっぱいで、”小説”になっていない。人物が人間になっていない。登場人物がやることなすこと、すごく不自然で、幼稚っぽい。でも、個々の場面が、鮮明に印象に残るから不思議。


No.2 3点 チヨ子
宮部みゆき
(2011/12/26 19:08登録)
宮部みゆきを読んで、はじめて面白いと思えなかったので、逆にショックを受けた。も、もう一度読んでみたら違うかもしれない、と焦るほどに。特に「聖痕」が怖かった。


No.1 7点 写楽殺人事件
高橋克彦
(2011/12/26 18:47登録)
写楽が何者かという謎と現実の殺人事件の二つの謎解きが絡み合う構成。写楽の正体を明かしていく調査過程が面白い。え、まだあるの?と思うほど次々と積み上げられる論拠や隙間のない理論構成には、驚かされた。「写楽が誰か」だけではなく、当時の政治経済の状況まで編みこまれていて、がっちり納得させられる。一方で、殺人事件のほうは、事件が起こっている間は充分引き込まれるけれど、最後の解明が、告白や報告の会話で長々と説明されるだけで、ちょっと残念だった。

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