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ミステリの祭典

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大泉耕作さんの登録情報
平均点:6.26点 書評数:65件

プロフィール| 書評

No.5 9点 本陣殺人事件
横溝正史
(2011/04/10 09:31登録)
金田一耕助が探偵になるまでの経緯も記されていてどうやら彼はこの事件を解決する前に三つ事件を解決しているらしいく、後にも前にもない名探偵の雰囲気が漂っていました。
密室のトリックに関しては岡山の金田一ファンの集いで本陣殺人事件トリック再現というものが開催されているので、恐らくこの機械的トリックも不可能ではないはずだと思われますが、密室ものはこれが初めてなのでどうこう言える立場にいないが和風的密室トリックはたいへん面白いです。
横溝正史はこの作品の創作がそんなに楽しかったのか、それが文にも表れていた。だから、読んでいてとても楽な気持ちになってこれが作家としての意気込みなのだなあ・・・とつくづく思います。
 見事! につきます。全体から見れば単純な事件です。しかし、証拠の提示やフェアなやり方(トリックについてはなんとも言えませんが)には、本当に楽しませていただきました。


No.4 6点 扉は閉ざされたまま
石持浅海
(2011/04/10 00:44登録)
ここまで粗末な動機を隠して一連の物語を進行させる、すごいアラワザ。
最初から動機を書いておけばいいものを。
思いのほか探偵役にもあんまり魅力がなかったように思う。
ただし、論理性にかけては文句なし。面白い小説なンですが・・・。


No.3 5点 病院坂の首縊りの家
横溝正史
(2011/04/10 00:34登録)
上巻までは違和感のない文章で物語を淡々と進めていったものの下巻までくるとどういったわけか冗長な文が目立っていた。物語の核が文章ではハッキリ言ってあまり描き切れてはいなかった。が、それでも事件の核は割としっかりしていたのでこの点数。
金田一耕助最後の事件であるから最後まで取っておくつもりであったが映画を見てしまったせいかつい、手に取ってしまった。
怨念の祟りもないが、『病院坂の首縊りの家』という物々しい名の家から舞台に始まるドロドロした人間関係のもとに二十年のも時を超えて暴かれる壮大なるスケールと人生というものを経験した名探偵が真相を掴む時、それを取り巻く人達と犯人との人生のすべてを文で綴った『金田一耕助最後の事件』にふさわしい事件でした。
最後にはやってくれるンだな横溝先生が。


No.2 10点 犬神家の一族
横溝正史
(2011/04/09 23:59登録)
とにかく映画を観る前に読んでおけばよかったと悔しいです。
たしかに斬新なトリックもありません。都合の良い偶然があったのも否めませんが、その要因として事件の裏にある大きな存在について、映画で金田一の口から言っている通りです。
たしかにあの解釈はあり得ないと思いますが、今まで伏線が張られていたからこそ最後に説得力があったと思います。
事件とその裏の真相をひっくるめて奥が深い。ドラマとしても、ロジックも最高の部類だと思います。
最高の傑作です。


No.1 8点 八つ墓村
横溝正史
(2011/04/09 23:11登録)
リアルでトリックや推理にかけても素晴らしいの一言。
読者を飽きさせない展開も古臭さを感じられません。
生涯に残る一冊です。

(後記)
再読にあたり、最初の採点を変更。

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