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ミステリの祭典

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百万のマルコ

作家 柳広司
出版日2007年03月
平均点6.00点
書評数5人

No.5 6点 zuso
(2023/08/03 22:10登録)
マルコ・ポーロがフビライ・ハーンに仕えた時の思い出を語る連作短編集。
負けが確実と思われたハーンとの賭けにどうやって勝ったのか、山の老人に捕まった時に何を言って逃れたのか、異国での難題をどう処理したのか。
ファンタジーと頓智話を合体させた趣の楽しい作品。

No.4 6点 糸色女少
(2023/07/01 21:27登録)
舞台は十三世紀末のジェノヴァの牢獄。無実の罪である戦争捕虜として、五年前から囚われている若者を中心とした五人の囚人たちがいた。いつまで拘束されるか分からない絶望を抱え、退屈で劣悪な環境の中にいた彼らの前に現れた新入りがマルコ・ポーロ。
冒頭から繰り広げられるのは、活き活きとしたマルコの語りによる「東方見聞録」の世界。大ハーン・フビライの指令によって辺境を訪ね歩き、命懸けの冒険によって財宝を持ち帰る武勇伝の数々に血沸き肉躍る。
シリアスな話があれば、ユーモアあふれる話もある。人間の理性も感情も切れ味鋭く描ききる。この作品には、読む者の人生を、そしてこの世の価値観を変えてしまう力がある。

No.3 6点 まさむね
(2023/06/18 22:18登録)
 舞台は13世紀末のイタリア・ジェノヴァの牢中。マルコ・ポーロと名乗る新人が囚人として加わるが、彼は大ハーン・フビライの命で遙か東方の国々を巡り、多くの体験をしてきたという。「神に感謝。アーメン、アーメン。」で終わる彼の体験談に「肝心な点が抜けてやがる!」とその真相を探ろうとする囚人たち。このパターンの謎解き14話(文庫版の場合)を収録する連作短編集。
 難解な謎解きではなく、「とんち話」といった趣であることが特長。気軽に楽しめる内容なので、合間合間に少しずつ読み進めるのもいいと思います。

No.2 4点 江守森江
(2009/08/27 16:37登録)
暇つぶし的ホラ話にそれなりの解答を提示するような、しないような連作短編集。
自分が捕らわれの身で、この手の暇つぶし話で楽しませて貰えたら退屈と言う苦痛は少ないと思いながら作品世界に入り込んだ。
ミステリとしては微妙だが、この手の話で引き込む作者の剛腕は素晴らしい。
各話短く、通勤ラッシュの苦痛しのぎに最適かもしれない。

No.1 8点 こもと
(2007/10/25 16:17登録)
 SF界の巨匠アイザック・アシモフが書いた「黒後家蜘蛛の会」という安楽椅子探偵モノ。 私は高校生の時分に手にし、今も古典の名作の一つだと思っている。
 そんな私の前に、「黒後家蜘蛛の会などお好きな方ヘ-」という帯の付いた本が現れたのだから、それはもう即買いで当たり前か、と。
 13編から成る短編集なのだが、知恵比べのような謎かけが大好きな私は、最初の1編でもう「当たり」だと思った。 ただ、「黒後家-」よりも、同作者の「ユニオン・クラブ綺談」の方がパターンが似ていると思ったのだが。 水戸黄門的に、同じパターンが続くのが嫌いじゃない人ならば楽しめるかと。

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