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ミステリの祭典

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仮面同窓会

作家 雫井脩介
出版日2014年03月
平均点4.75点
書評数4人

No.4 6点 モグ風
(2018/07/15 16:36登録)
雫井さんらしく読みやすかった。
途中でオチがよめたと思っていたが、、、ぐぅぅ。
思っていたオチと違い少しやられましたが、あまり驚きませんでした。
これは賛否割れると思います。
途中まではハラハラできました。終盤は正直イマイチ。

No.3 5点 HORNET
(2018/06/03 18:30登録)
 高校時代に何度も、前時代的な感覚で生徒指導という名の「折檻」をしてきた元体育教師に仕返しをしようと企んだ洋輔たち悪友4人。
 ランニング中の元体育教師・樫村を拉致し、目隠しをしていたぶり、その場に放置して去った。離れる時樫村は、自力で縛りを解き、逃げ出せる状態だったはず。ところが翌日、その樫村が離れた場所の池で溺死しているのが発見される。どういうことか分からない洋輔たちは、仲間内で次第に疑心暗鬼になっていく。

 なかなか引き込まれる始まりと、テンポのいい小気味のいい文体でサクサク読める。一人の部屋で誰かと会話をしている洋輔の様子や、何か胡散臭い女・美郷の存在など、謎らしい要素も多く、いろいろ推理や考えを巡らせて読むことができた。
 惜しむらくは、「一人の部屋で誰かと会話している洋輔」の真相は面白かったものの、肝心の本事件の犯人があまりにもあっさりと暴露され、結構勢いみたいな感じだったことかな。

No.2 6点 E-BANKER
(2016/08/21 18:41登録)
2014年発表のノンシリーズ。
年一作ペースという寡作の作者が贈る“変格”ミステリー(?)

~青春の思い出を語り合うだけのはずだった・・・。同窓会で再会した洋輔ら四人は、旧交を温め合ううちに、かつての体罰教師への仕返しを思いつく。計画どおり暴行し置き去りにするが、教師はなぜか別の場所で溺死体で発見された。犯人は俺たちの中にいる? 互への不信が募るなか、仲間のひとりが殺されて・・・。衝撃のラストに二度騙される長編ミステリー~

途中までは外面でいえば、立派なフーダニット・ミステリー
でも、単純な”いわゆる”本格ミステリーでは終わらなかった・・・
このラストを嫌う読者はいるだろうなぁー
世界観が一変するわけだから・・・

実に企みに満ちた作品なのは間違いない。
同窓会への誘いの場面で始まる静かな序章・・・のはずが、すでにここから読者は驚かされることになる。
それまで主人公・洋輔の三人称視点で進んできた物語に、突然死んだはずの「兄」が闖入!その「兄」と意識の中で会話を始めてしまうのだ。
いわゆる二重人格?って思ってると、突然視点が一人称に変わったりするパートも登場!
これって・・・どういう仕掛けが施されているのか、と読者は考えざるを得ない。

紹介文で触れられている「二度騙される」っていう惹句。
一度目は恐らく「兄」の正体のことだな(ネタバレ気味だが・・・)
でもこれは・・・ちょっと腰砕けっていうか、疑似餌なのだろう。
で問題は二度目の方。
救いがないよなぁ・・・。まぁそもそも単なる「犯人当て小説」を書こうと思ってないのだろうから、このオチでいいのかもしれない。
一筋縄ではいかないプロット、これこそが作者らしいミステリー(ということにしておこう)。
評価は・・・ビミョウだな。

No.1 2点 ある
(2015/09/02 01:19登録)
雫井さんの作品は好なものが多いので,本作も期待して読んだのだが…。
物語そのものはテンポ良く,ミスリードされたり秘密が明かされる流れなどは作者の持ち味が出ていたように思う。

…が,いかんせん読後感が悪すぎて。
誰も映像化したがらない作品だろうし,結論としては嫌いな作品だ。

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