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ミステリの祭典

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消えた奇術師
星影龍三シリーズ 本格推理小説集

作家 鮎川哲也
出版日2007年04月
平均点6.75点
書評数4人

No.4 7点 測量ボ-イ
(2019/05/15 20:20登録)
密室3部作以外は未読でした。
いろんな意見があるとは思いますが、密室に関してはやはり
 赤>白=青 かな? 個人的評価ですが。

密室シリ-ズだけなら採点8点ですが、それ以外の作品が意外に
平凡だったので1点減点。
特に「黄色い悪魔」のメイントリックは某海外古典にそっくり。

No.3 7点 斎藤警部
(2016/11/23 22:02登録)
密室の星影龍三篇。

「赤」「白」と並べられると「青い密室」は少し落ちよう。創元推理文庫の超弩級アンソロジー「北村薫セレクションx2」から漏れたのは頷ける。とは言え詰まらない代物では無い。つっても全体通して見ると「赤」「白」が突出してるかな。。いやいや「黄色」もなかなかどうして。

赤い密室/白い密室/青い密室/黄色い悪魔/消えた奇術師/妖塔記
(光文社文庫)

No.2 6点 ボナンザ
(2014/04/09 23:23登録)
赤い密室は当然傑作だが、白い密室もそれに劣らぬ名作。

No.1 7点 E-BANKER
(2012/01/21 21:33登録)
名探偵・星影龍三登場作品をまとめた光文社文庫版の作品集。
名作の誉れ高い「○い密室」シリーズも収録した「お得」な1冊。

①「赤い密室」=やっぱりこれは名作中の名作。ごく短い作品だが、逆に余計な部分は一切なく、ロジックに徹しているところがいい。
「密室」トリックとはこうあるべきだし、これこそ「困難は分割せよ」の見本。
②「白い密室」=これは「雪密室」の見本。とはいえ、赤・青に比べると落ちるよなぁ・・・ロジックはまぁ分かるのだが、それ以外の動機やら何やらが弱いので、何となく全体的にグラグラしている印象。
③「青い密室」=ロジックが見事な密室。ラストの星影の推理は戦慄すら感じた。今現在から見れば、ありふれたサプライズではあるのだが、短いだけに切れ味が鋭い。
④「黄色い悪魔」=これはどうかなぁ・・・ まぁ思惑とは違う「密室」という視点は面白いが、やっぱり若干こじつけ感はある。アナグラムも本筋とあまり関係なく、単なるお遊び程度。
⑤「消えた奇術師」=短い作品だが、これも逆転の発想が見事に決まっている。ただ、トリックそのものはすぐに想像がつくレベルではあるが・・・
⑥「妖塔記」=①~⑤とは若干趣の異なる作品(田所警部も出ないしね)。トリックの要点はこれまでと同様、逆転の発想。ここまでくると、トリックはほぼ予想どおり。

以上6編。
さすがに秀作が揃ってるっていう感じ。今さら改めて書評する必要はないかもね。
『田所警部=星影龍三コンビ』って、そのまんま『名なしの私立探偵=三番館のバーテン』と同じイメージ。
(①は言わずもがなの名作。あとはやっぱり③でしょう)

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