home

ミステリの祭典

login
THE QUIZ

作家 椙本孝思
出版日2007年11月
平均点5.50点
書評数4人

No.4 6点 人並由真
(2020/09/11 15:24登録)
(ネタバレなし)
 大学生・笠間翔太は、学友で恋人の添川陽奈とともに、応募倍率数百倍というクイズ番組に回答者として参加した。彼らを含む回答者10人は相応に優れた頭脳の若者ばかりで、人気の司会者・萩尾康平の進行で企画がスタートする。だがこのクイズは、一問ごとに不正解の者が順々に振り落とされ、その失格者は殺されるという恐怖の趣向だった。

 この作品の味わいを例えるなら、さだめし、流行りものということは聞いてはいるが、自分(評者)からはまず手を出さないタイプの青年漫画みたいな感じ。そんな感覚で語られる、ホラーミステリ。
 途中の展開はこの手のものとしては及第点は取っていると思うし、中盤の山場のイヤンな感じもそれなりに鮮烈ではあろう。

 2時間で読み終えられる内容だが、こんなイカれた設定なのでラストはさぞ投げっぱなしで終わるかと思いきや(中略)。まあよくあるオチの変種ともいえるが、妙な余韻を残すのは評価。たまにはこういうのもいいです。

No.3 3点 蟷螂の斧
(2014/07/20 13:26登録)
好みの問題ですが、これは駄目でしたね(苦笑)。「インシテミル」とほぼ同時期の発表で、同じサバイバルものとして期待したのですが・・・。苦手な脱力系ミステリーでした。なお、恋人・陽奈の人格に一貫性がないのが残念でした。心の変化などの描写、または伏線らしきものがあればと思いました。ジャンルは、ネタバレになる可能性があるので「BOOK」データベースにある異色ホラーミステリーをとりました。

No.2 6点 シーマスター
(2012/01/21 00:04登録)
いやはや・・・・・
リアリティをシャットアウトしたクローズド・サバイバルゲーム、薄っぺらくて読みやすいストーリー、意外なラスト・・・・
好みだなぁ
この真相は(メルカトルさんが仰るように前例があるのかもしれないが)微塵も思い浮かばなかった。

欲を言えば・・・フィジカルなグロさはそこそこ出ているが・・・究極下の人間のエゴや心理戦、騙し合いなどをもっとたくさん、もっと生臭く描いてほしかった。

No.1 7点 メルカトル
(2011/12/07 21:40登録)
優勝賞金1億円のクイズ番組の決勝大会に残った、10人の挑戦者達。
彼らは難問に挑んでいくが、間違った解答を提示した者は、一人、また一人と目の前で殺されていく。
主催者の目的は一体何なのか、なぜ最後の一人になるまで殺されなければならないのか・・・
細かい疑問点やツッコミどころはあるものの、なかなかいいテンポで物語りは展開していく。
アマゾンではかなり酷評されているが、私は面白く読めた。
特にラストで、全ての謎が明かされていく過程は、意外性十分で衝撃を受けた。
このトリックには前例があるらしいが、私はその作品を知らなかったため、驚愕の展開を堪能できた。

4レコード表示中です 書評