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ミステリの祭典

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QED 伊勢の曙光
QEDシリーズ

作家 高田崇史
出版日2011年10月
平均点6.75点
書評数4人

No.4 6点 メルカトル
(2021/10/10 22:52登録)
伊勢の鄙びた村から秘宝の鮑真珠を持参していた神職が、不審な墜落死を遂げる。事件解決へ協力を頼まれた桑原崇は、棚旗奈々とともに伊勢へ。しかし、二人を待ち受けていたのはシリーズ中最大の危機だった。果たして崇は、事件の真相と、日本史上最大の深秘「伊勢神宮の謎」を解けるのか?「QED」完結編!
『BOOK』データベースより。

日本史が好きだとか神話に興味があるとかで、試しに読んでみようとすると返り討ちに遭います。余程のマニアじゃない限りは。本編の大半を占める伊勢神宮に関する謎、その蘊蓄話には到底付いて行けませんでした。何度も繰り返し登場する天照大神、猿田彦命辺りは当然知っていますが、聞いたことの無い神や天皇の名前や名称が次から次へと現れ、私の理解が全く及びません。それでも何とか読み進めると、言いたい事がおぼろげながら見えてきました。

一方ミステリとしての謎はそれ程強烈とは言い難く、しかし伊勢という土地柄(勿論フィクションですが)と事件との結び付きにはなるほどと思わせます。
シリーズを通読している訳でもなく、何となく手に取ってしまったのが完結篇だったので、あら?やっちまったかなと思いましたが、まあ本作を思い出しながら他作品もボチボチ読もうかなと考えているところです。

No.3 6点 nukkam
(2019/03/06 08:39登録)
(ネタバレなしです) 2011年発表の桑原崇シリーズ第16作でシリーズ最終作として出版されました。示し合わせていたわけではないでしょうけど同年には篠田真由美の建築探偵・桜井京介シリーズもシリーズ最終作「燔祭の丘」が出版されましたね。もっとも読者からの継続要望が大きかったのか、このシリーズはその後も新作が発表されましたが。講談社文庫版で約550ページの大作で事件の真相のスケールも大きく、21世紀の犯罪ながら前近代的な動機が印象的です。こちらの事件は巻き込まれ型サスペンス風な展開で解決されますが、メインの謎である歴史の謎解きは一応は本格派推理小説風です。今回は伊勢神宮にまつわる謎解きで最終的には30もの謎が提示されてさすがの崇も大苦戦、随分と恩師に助けられてますね。これまでのシリーズ作品と同じく、学力のない私には何が何やらでほとんど理解できない謎解きでしたが日本で最も有名な伊勢神宮が近代(明治時代)までは目立たない存在だったというのは意外な発見でした。

No.2 8点
(2012/11/10 21:35登録)
 シリーズも最終巻です。歴史ミステリー好きなので楽しめました。
崇が奈々に言った言葉を読者の想像にまかせるのもそれはそれで良いのかと思いました。

No.1 7点 makomako
(2011/10/12 21:49登録)
ついにQEDシリーズも最終回ということとなった。薀蓄の多いこのシリーズも最終回となるとさらに薀蓄に告ぐ薀蓄。ミステリーとしては現代社会においてこんなことで本当に殺人が起こりうるかといった疑問も当然あるのだが、お気に入りのシリーズなので許しましょう。長いこと楽しませてくれてありがとう。それにしてもナナちゃんとタタルは最後にどうなったのだろうか。もう少しはっきり書いてほしかったなあ。前回あんなに思わせぶりだったことの解答がこれではすっきりしないのだが。

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