home

ミステリの祭典

login
名探偵 木更津悠也
木更津悠也シリーズ

作家 麻耶雄嵩
出版日2004年05月
平均点6.31点
書評数26人

No.6 6点 シーマスター
(2007/07/18 21:35登録)
パズラーとしてはハイレベルな短編集ではあるが、『メルカトルと美袋のための殺人』が実にスパイシーでアクが強くて邪悪な雰囲気に満ち溢れていたのに比べると(いくら毎回幽霊を出しても)普通っぽくて薄味の感は如何ともし難い。
無論これは「キャラクターの違い」でありミステリとしての優劣の尺度にはならないが、もう少し麻耶らしいエグさがあってもよかった気がする。
(最終作ではチョットやっちゃってくれたけどね)

読者をほったらかしにする文体が頻出するのは相変わらず。

No.5 7点 AxCx
(2007/06/18 17:09登録)
麻耶作品としてはオーソドックスなフーダニットを楽しめるので貴重な短編集です。全4篇ですが話が進むごとに裏探偵・香月のメルカトルと双璧を成す毒を味わうことが出来ます。

No.4 7点 Dain
(2005/05/31 01:09登録)
かなり正統派な短編集。さすがは麻耶作品、ってほどのものはなかったけど、普通に楽しめました。木更津も香月も、お互い本心で何考えてるのか分からないとこがいいですね。登場人物の名前は相変わらず無茶だ。

No.3 8点 Pj
(2005/03/09 22:31登録)
見た目は非常にシンプルな本格ミステリー。やや地味だと思う面もあるほどにストレートである。が、やはりどこか歪んでいるにもかかわらず、それを何の問題もなく成立させてしまう見事な手腕に、麻耶雄嵩らしさを感じさせる。

No.2 8点 じゃすう
(2005/02/28 01:55登録)
どの作品も水準以上ですが、とくに『禁区』の歪んだ心理の穴に、身震いしました。

木更津と香月の微妙な関係は、まあ『翼〜』を読んでいる人には何となく想像がついておりましたが、『時間外返却』のラストで、実は木更津の方が(あらゆることを承知の上で)香月を利用して名探偵の地位を築いていそう? と思ってしまった。どっちもタヌキだ……。

No.1 7点 ギザじゅう
(2005/02/26 13:30登録)
麻耶らしいひねったパズラー。
幽霊を平気で出したり、ホームズとワトソンの関係に独特の揺らぎを与えつつも、正統派パズラーとしての抑えるべきポイントは、しっかり抑えているのが素晴らしい。
とりわけ「交換殺人」は出色の出来。

26中の書評を表示しています 21 - 26