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ミステリの祭典

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猿の惑星

作家 ピエール・ブール
出版日1968年01月
平均点6.00点
書評数4人

No.4 8点 蟷螂の斧
(2020/06/24 11:53登録)
映画のラストはインパクトがありました。SF映画マイベストの第4位です。しかし、当時そのラストは何か釈然としないものがありました。それは今の推理小説における叙述に出会ったような感じといえます。今では叙述大好き人間ですが、当時は何か騙されたという印象がありました(笑)。その点、小説は論理的にも納得性充分で満足です。もし、映画を観ていなければ、もっと高評価だったかも?。
SF映画マイベスト8 
1位 2001年宇宙の旅(1968)(*16位)
2位 エイリアン2(1986)(*30位)
3位 遊星からの物体X(1982)(*289位)
4位 猿の惑星(1968)(*350位) 
5位 スター・ウォーズ(1977)(*22位) 
6位 ターミネーター(1984)(*308位) 
7位 バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985)(*23位) 
8位 インデペンデンス・デイ(1996)(-)
(*順位は2008年、英国「エンパイア」の映画ベスト500による)

No.3 6点
(2017/11/08 09:35登録)
映画にくらべればかなり落ちるが、発想やオチを考慮して冷静に判断すれば、まずまずの出来かと思う。
足りないのは起伏が少ないこと。この薄さだから仕方ないが、最後のサプライズだけにたよらず、テーマをもっと生かして、多くのクライマックスを作ればよかったのに。

古いほうの映画シリーズ第1作は、ラストを含めほんとうに素晴らしい。
とくにあのオチには度肝を抜かれた。
<<以下すこしネタバレ>>

ただあの映画のオチも原作があったればこそ。
ティム・バートン版のラストは原作に倣ったものだが、あれを先に観ていれば、あるいは原作を先に読んでいれば、おそらく絶賛していただろう。

No.2 5点 メルカトル
(2017/02/19 22:06登録)
1963年に刊行された、フランス人作家によるSF。のちにハリウッドで映画化されたが、こちらの方が遥かに有名になってしまった作品ですね。最初のシリーズは5作目まであったでしょうか。元々映像向きだったのか、原作の方は映画に比べると若干淡白な感じがします。勿論、風刺的な意味合いもあったのでしょうし、当時としては斬新な発想が評価されたのではないかと思います。
ケープ・ケネディから打ち上げられた宇宙船が、1年半後オリオン星座に属するある惑星に着陸する。地球時間では2000年後になる計算である。そこはゴリラ、オランウータン、チンパンジーが支配する世界であり、人間は奴隷扱いされていた・・・。
といったストーリーですが、衝撃のラストはあまりにも有名です。映画の方ですがね。


【ネタバレ】


映画では「その惑星」は実は地球であり、ラストシーンで砂浜に埋もれた自由の女神像が唐突に現れます。
原作は、猿の惑星を無事脱出し地球へ帰還したところ、地球も猿に支配されていたというラストです。
衝撃度としては映画の方に軍配が上がる気もしますが、原作もなかなか味がありミステリ的趣向と言えると思います。

No.1 5点 kanamori
(2010/12/31 12:24登録)
映画であまりにも有名なSF小説。特殊メイクに冒険活劇と、衝撃のラストシーンが印象に残る映画版に比べて、原作はあまり読まれていないのではないかと思います。
風刺が入ったSFには違いありませんが、ラストの処理が映画版と全く異なります。視覚的サプライズ・エンディングの映画版に対して、原作は映像化できないドンデン返しで終っていて、この一種の叙述トリックはミステリに通じるものがあります。
余談ですが、
以前、日本を舞台にした映画版のパロディ・コントを見た記憶があり、ラストシーンはたしか奈良の大仏でした(笑)。

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