念力密室! 神麻嗣子シリーズ |
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作家 | 西澤保彦 |
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出版日 | 1999年01月 |
平均点 | 6.50点 |
書評数 | 8人 |
No.8 | 6点 | 虫暮部 | |
(2021/10/03 11:19登録) このシリーズ・キャラクターは水玉螢之丞のイラストが“主”で文章が“従”って感じ。しかも今一つ十全に書き切れていないって感じ。砕けた表現に紋切り型が少なくなく残念。 揚げ足取り。第1話の犯行シーンを具体的にイメージしてみると、犯人が無傷で済んだのは不自然過ぎる幸運だな~。 |
No.7 | 6点 | パメル | |
(2020/09/17 09:42登録) 6編からなる連作短編集。この6編の設定は全て、犯人の超能力(サイコキネシス=念力)によって鍵が閉められ、現場が密室になったというもの。 主な登場人物は、美人警部の能解、チョーモンイン(見習)の神麻、売れない作家の保科。チョーモンインとは、超能力者問題秘密対策委員会の略であり、超能力を不正使用するエスパーを摘発するのを専門とする。 能解が科学捜査関係の、神麻が超常現象関係の、それぞれ事件に関するデータを持ち寄り、それに基づいてブレーンである保科が推理する。 通常のミステリだと密室に関しては、どのようにして密室がつくられたのかというハウダニットを推理するのが多いと思うが、この作品は超能力を使用して密室をつくっているので、何のためにというホワイダニットが中心の謎となっていて興味深く読むことが出来た。 奇想天外が連続する謎の見せ方も本格ミステリとして愉しませてくれるが、いつの間にか何かある度に、保科家に集まる能解警部と神麻嗣子の奇妙な三角関係もコミカルで目が離せなくなるでしょう。 |
No.6 | 6点 | メルカトル | |
(2019/07/29 22:36登録) 売れない作家・保科匡緒のマンションで起こった密室殺人。そこに登場する“チョーモンイン(見習)”神麻嗣子。美貌の能解警部…。「神麻嗣子の超能力事件簿」の最初の事件である表題作をはじめ、“密室”をテーマにした6作品を収録!奇想天外の連続に驚き続けること確実な、シリーズ初の連作短編集。 『BOOK』データベースより。 連作短編集ですが、ほとんどの舞台がマンションで、鍵が掛かっていたとかいないとか、チェーンが掛かっていたとかいないとか、死体が移動していたとかいないとか同じようなシチュエーションで、もう少し目先を変えて欲しかったというのが本音です。密室は全てサイキックで片付けられ、トリックは最初から否定されていますので、もっぱらホワイダニットに特化していると言えるでしょう。 それよりも、保科、神麻、能解の三人の微妙な三角関係のほうに興味を惹かれます。シリーズ第三作、これを最初に読んで良かったのか悪かったのか定かではありませんが、第一話で主役三人の最初の出会いが描かれているので時系列的には正解の様な気もします、これが怪我の功名なら良いのですが。 マイベストは『乳児の告発』。全体的に予定調和的な物語が多い中、これだけは意表を突かれました。ミステリらしい仕掛けが見事に決まっています。 本作品集はSFでもなければファンタジーでもなく、十分本格ミステリの範疇だと思いますが、密室という言葉に反応する方には残念ながらお勧めできません。それでも西澤らしい作品であるのは間違いないです。キャラの良さと性格描写だけでも読む価値ありでしょうかね。 |
No.5 | 7点 | E | |
(2010/08/21 10:54登録) 推理作家・保科匡緒のマンション室内で男の死体が発見され、 チョーモンイン神麻嗣子との初対面短編集。 出会いの話は面白いですねー。神麻嗣子ちゃんが非常に可愛いです。 |
No.4 | 6点 | spam-musubi | |
(2008/06/19 10:45登録) 確かに短編が合っている感はありますね。 最後の短編は突然ダークになってます。これは一体… |
No.3 | 7点 | dei | |
(2008/01/02 21:19登録) このシリーズが好きなら充分満足できると思う。 逆に純粋にミステリだけを目当てに読むと評価は低くなるだろう。 |
No.2 | 7点 | ぷねうま | |
(2007/11/17 06:51登録) チョーモンインシリーズはやはり短編に向いている。 ほぼ全作が「念力」によって密室にされた部屋で起こった殺人を描いているのに、事件の様相は全く違く飽きさせないのが凄い。 「麦酒の家の冒険」でも感じたが西澤のホワイダニットへのこだわりには感動すら覚える。 |
No.1 | 7点 | なの | |
(2004/09/18 22:32登録) 最初に読んだチョーモンインはこれでした。 時系列通りに読めて、運が良かったと言うべきでしょうか? ミステリに超能力・・・反則と思っていましたが、読んでみるとシバリが多く、何でもアリにはなっていません。 二つを融合させるアイディアと、ロジックの勝利でしょう。 非常に楽しめました。 しかし、能解さん・・・身内運悪過ぎ。 |