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ミステリの祭典

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雪のマズルカ

作家 芦原すなお
出版日2005年10月
平均点5.75点
書評数4人

No.4 6点 E-BANKER
(2014/09/22 22:37登録)
2000年発表の連作短編集。
~夫が残したものは滞納した事務所の家賃とリボルバー、そして苦い思い出だけ。夫の跡を継ぎ私立探偵となった笹野里子の活躍を描く、直木賞作家初のハードボイルド連作集~

①「雪のマズルカ」=病床にあってもなお権力を振るう老人からの依頼は孫娘を不良の道から救い出すこと、というわけで悪徳芸能プロダクションに騙された孫娘に関わる羽目になる里子だが・・・。それよりも老人の秘書に対する里子の仕打ち! ここを読んで里子が只者ではないと感じる読者は多いはず!
②「氷の炎」=渋い中年芸能人の男と、その愛人の若く美しい女優。その男の依頼は愛人の身辺調査だった・・・。里子が裏に隠された意外な事実を突き止めたとき、事件は起こるべくして起こった!
③「アウト・オブ・ノーウェア」=表題の意味は“どこからともなく”というわけで、事件の終盤、恐ろしい男がどこからともなく現れ、里子を大ピンチに陥れる。しかし、こんなとんでもない奴をのしてしまう里子って・・・。ハードボイルドすぎる!
④「ショウダウン」=夫が起こした過去の事故の真相が深く関わってくる一編。やっぱり最後の一編は連作らしく、本作全体に掛かる謎が主題となっている。そして今回も大ピンチに陥る里子なのだが、あっさり反撃してしまう! 静謐&ハードボイルドだ。

以上4編。
芦原すなおっていうと、どうしても「青春デンデケデケデ」や「ミミズクとオリーブ」シリーズ、っていう印象が強すぎてどうも本作のようなハードボイルド(しかも結構ハードなやつ)がしっくりこなかったというのはある。
はっきりいえば、まぁ二番煎じということかもしれないけど、それでも作者なりの心意気というものは感じさせられた。

とにかくかっこいいのだ。そして恐らく美しく、かつ脆い・・・
こんな女性、絵になるよねぇ・・・
正直、プロットはたいしたことないので、とにかく里子のキャラ頼りになってしまった作品。
でも決して嫌いではない。
(①~④とも似通ったプロット。もう少し変化が欲しかった)

No.3 4点 makomako
(2010/08/21 21:07登録)
これは私にはあわない。芦原すなおは好きな作家であのふんわかした気分がなんともいえないと思っていたのだがこれは全く違ったテイストの作品。ぼんやりした小説を書いていたらたまにはスカッとしたものを書きたくなるのは分かるのだが、この小説はハードボイルドとしては間抜けなところがある(ハードボイルドの間抜けはぜんぜんふさわしくないと思うのだが)。推理小説として読むと穴だらけでこんな殺人を平気でやってしまう女探偵がいること自体が腑に落ちない。ふうちゃんが登場するのが唯一の救いとの意見に同感です。

No.2 8点 E
(2010/07/17 21:26登録)
最初『ハート・オブ・スティール』と思っていたので気づきませんでしたが・・・表題変わっていたのですね(苦笑)

元保育士の未亡人は何と私立探偵!
何とも「強い」!自分はこんな女性好きですね。文章も所々芦原氏節でまた良い☆
結構ハードな内容だったりしますが、スカッとした場面もありました。まさかそこで殴り飛ばすとは・・・撃つとは;
続編があれば是非読みたいが、なさそうだなぁ・・・(泣)

No.1 5点 kanamori
(2010/05/08 23:55登録)
女性私立探偵ものはちょっと相性が悪い。
私立探偵の夫が銀座のホステスと交通事故死し、後を継いだ里子という女性を主人公とするハードボイルド連作短編集。
あまりぱっとしない設定で、作者が書くほどの物語とは思えない。脇役で「月夜の晩に・・」のふーちゃんが出てきたのが救いかな。

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