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ミステリの祭典

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シンプル・プラン

作家 スコット・B・スミス
出版日1994年02月
平均点7.00点
書評数4人

No.4 7点 ʖˋ ၊၂ ਡ
(2021/08/06 16:25登録)
プロットは単純で意外性や謎解きの楽しみは薄いが、オハイオ州北部の片田舎で平凡に暮らす新婚の男が、ちょっとしたきっかけから、次から次へと自分の意思とは別に深みにはまっていく過程を怖いほどに見事に描いている。
小説の中の物語が私たちの日常生活でも起こり得るのではないかという臨場感、恐怖感がすごい。

No.3 7点 SU
(2020/09/13 08:48登録)
大金を見つけた3人がネコばばしようとして、ドツボにはまるというサスペンス・スリラー。人間心理の怖さを、じっくりと堪能させてくれる。特に主人公の妻であるサラの変貌が薄気味悪く興味深い。

No.2 6点 蟷螂の斧
(2018/04/17 12:32登録)
(東西ミステリーベスト84位)森の中に墜落した飛行機の中から大金を発見。ニュースにもなっていないことより裏金であると判断。その金を手にする。罪を隠すため、誰々を守るためには仕方なかったのだと自己弁護しながら犯罪(殺人)を重ねてしまう主人公。心理描写に優れており、展開も面白いと思います。どちらかと言えば文学的なのかも。ただし、物足りないと感じたものは、主人公の妻(身重)の人格形成です。妻は金に執着している人物のはず。よってラストで妻との間でもう一波乱あっても良かったのでは?と思う次第です。

No.1 8点 kanamori
(2010/04/23 21:25登録)
新人作家がデビュー作で、とてつもない傑作をものにする場合がありますが、本書がその代表例じゃあないでしょうか。
ちょっとした偶然から大金を手にした主人公たち、それを隠蔽する「簡単な計画」のはずが、歯車が狂いはじめ、どんどん深みに嵌っていく・・・正にシンプルなクライムサスペンス。
雪中の田舎町の情景や、主人公の刻々と変わっていく心情描写が優れていて、とても新人の作品とは思えない。終盤のアクション・シーンは物語の雰囲気にそぐわない気もしますが、エンディングとして仕方のないところでしょうか。

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