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ミステリの祭典

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赫眼

作家 三津田信三
出版日2009年09月
平均点5.00点
書評数4人

No.4 5点 zuso
(2022/01/11 22:47登録)
奇妙な吸引力を持つ転校生の住む河原の廃屋に、崖の上からこちらを見つめている新築住宅。裏山へ続く道の先に潜む者の影、路地を歩く後ろにひたひたと迫るものの気配。古典的な幽霊譚が時に本格推理や文体トリックに結び付くホラー短編集。

No.3 5点 メルカトル
(2011/02/21 23:33登録)
良くも悪くも三津田氏らしさは十分出ているが、全体的に低調な感は否めない。
短編の間に挟まれた形の、実際の怪談風のショートショートも正直取るに足らない印象を受けた。
面白いと思ったのは、ミステリテイストが加味された『灰蛾男の恐怖』と、無限に続く合わせ鏡の中の自分を手前から順番に数えていると、ある日その中に見てはいけないものを見てしまう男の物語『合わせ鏡の地獄』である。
他の作品は、あまり印象に残らない、すぐに忘れてしまいそうなものばかりであった。

No.2 6点 kanamori
(2010/05/13 18:36登録)
ホラー系の短編集。
アンソロジーなどで発表済みの作品を集めた感があるラインナップですが、刀城言耶シリーズに繋がる世界のものや、三津田信三シリーズ、死相学探偵ものなどが収録されていて、氏の長編をある程度読んだ読者の方が楽しめるかと思います。
なかでは、ミステリ寄りの「灰蛾男の恐怖」がトンデモ系で印象に残りました。
実話風のショート怪談も挿入されていますが、そちらはいずれも微妙です。

No.1 4点 touko
(2010/02/17 00:33登録)
ホラーと思わせておいてミステリ的決着がつく作品も多い作家ですが(その逆のもありますが)、これは純然たるホラーの短編集でした。ミステリを期待して読まないように注意。
ホラーとしてはそこそこ怖いんですが、すでに使ったことのあるネタの使い回しが多いのがちょっと気になる……。

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