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ミステリの祭典

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TENGU
有賀雄二郎シリーズ

作家 柴田哲孝
出版日2006年07月
平均点7.60点
書評数5人

No.5 6点 メルカトル
(2019/05/29 22:20登録)
第9回 大藪春彦賞受賞作
26年前の捜査資料と、中央通信の道平(みちひら)記者は対面した。凄惨(せいさん)きわまりない他殺体の写真。そして、唯一の犯人の物証である体毛。当時はまだなかったDNA鑑定を行なうと意外な事実が……。1974年秋、群馬県の寒村を襲った連続殺人事件は、いったい何者の仕業(しわざ)だったのか? 70年代の世界情勢が絡む壮大なスケールで、圧倒的評価を得て大藪春彦賞に輝いた傑作。

これは勿論本格ではなく、それどころかミステリかどうかも疑わしい作品です。連続殺人事件は起こります。しかし、物語が進むにつれ次第に流れが読めてしまい、真犯人の正体も薄々想像が付いて、やや興冷めしてしまいますね。
ホラー色を濃くするとか、サスペンスを効かせて盛り上げるとか、もう少しやり様があった気がします。話のスケールが大きい割りに小ぢんまりと纏まってしまっている感が否めません。全体的に地味なんですよね、もっと派手にやって欲しかった。仮定の話で申し訳ないですが、これをたとえば島荘が書いていたらとか考えると、勿体ないなというのが率直な感想です。ですので、あるシーンでは本当は度肝を抜かれるようなサプライズであろうはずが、なんとなくやっぱりその辺りに落ち着くんだって思ってしまいました。個人的には十分楽しめなかったとしか言いようがありません。でも6点です、だってしょうがないじゃないですか、それなりの評価はしないとダメなんじゃないかという気持ちも捨てがたいですし。

No.4 8点 yoneppi
(2010/10/01 19:27登録)
ちょっと本格ミステリに食傷気味だったのでとても良かった。
ついでにTVでUMA特集も見たくなった。

No.3 9点 kowai
(2010/02/14 15:13登録)
徹夜して一気に読破しました。もう先の展開が気になって気になって。。ミステリとは異色ですが。「KAPPA」「RYU」も面白かったが、これが一番ドキドキしました。おどろおどろしい雰囲気も一番ですし。。

No.2 8点 akkta2007
(2009/09/04 12:39登録)
死を目前にした元警察職員の依頼によって、ジャーナリストの主人公は、過去に起きた連続殺人事件に再び向き合うこととなる。天狗の仕業とされたその事件の真犯人はいったい誰だったのか?そして何かを知っていたはずの目の見えない美しい女性の行方は?
物語の流れがとてもよいと思う。過去の場面から現代の真実に少しずつ近づいていく様子が鮮明に見えてくるようで・・・なんとも言えず面白い。
読み始めると、ついつい先が気になって仕方がない作品であった。

No.1 7点 itokin
(2009/07/01 08:05登録)
大薮春彦賞と言う事で読んでみました。変わった題材でスケールの大きさと天狗とは何だとの興味で読めました。最後のまとめも予測はつくものの良かったです。

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